送り仮名の問題 | はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

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国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 なんだかラーメン屋さんのお話ばかりですみません。あるラーメン屋さんのカウンターに次のような掲示物がありました。

 

「セルフサービス ご協力お願いします。おしぼり お冷コップ 取皿 割りスープ」

 

 人件費を削ることで価格を抑えようとしているお店が多いですね。味気ない気もしますが、同時に仕方ない気もします。みなさんはこれを見てどう思いますか? 

 私は、「取り皿」とせずに「取皿」と表記するのであれば、「割りスープ」の方も「割スープ」と統一してほしいと思うのです。いいえ、本当は逆に「取皿」の方が気になります。

 

「取り皿 割りスープ」

 

で統一してほしいものです。

 日本語には「送り仮名問題」というのがあります。学校では、入学式や卒業式の際、「受付」を設置します。社会では「受付」と書いて「うけつけ」と読むことが慣習となっています。でも、国語の作文問題において、たちたちがもし

 

先生が、『宿題は、来週の金曜日まで受付る』とおっしゃっていた。

 

と書いたとしたら、それは減点をせざる得ません。

 生徒たちが国語の学習で身につけたことと世の中で通用している言葉とが一致していない例の一つです。このことについては、教科書では何も触れていません。私も、上手くは生徒たちに説明できません。困ります。