アラン・ドロン といったら絶世のハンサム。今でいう「イケメン」映画俳優です。フランスのアラン・ドロン、アメリカのロバート・レッドフォード、日本の加藤剛が、私の中の三大ハンサム俳優です。
そのアラン・ドロンの代表作「太陽がいっぱい」の中で、アラン・ドロン扮するトムが友人のフィリップに、食事の仕方を馬鹿にされるシーンがあります。食事の仕方を馬鹿にするというのは、その人間の奥にある育ちや教養、品性までをも侮辱していることなのです。
私は子どもの頃、「太陽がいっぱい」を観て以来、人前で洋食をいただく際に自分のナイフやフォーク、スプーンの使い方がやたら気になるようになってしまいました。ところがある日、ある事実を知りました。「フォークの背にライスを乗せるのは昭和のおじさん」ではなかったのです。明治の初め、日本には海軍を通してイギリス式の食事マナーが、陸軍を通してフランス式の食事マナーが伝わったのだそうです。混在していた2種のテーブルマナーですが、時代とともにフランス式のほうが優勢になっていったとということですね。イギリス式のテーブルマナーにおいては、ライスだけでなく食べ物をフォークの背に乗せて食べる行為は一般的であるということなわけです。
英国紳士もなさるジェントルマンのしぐさ、私、以前からずいぶんしたなあ。