ミラノヴィッチの不平等と言うのは、資本主義の進攻によって生じる格差問題が、現代の地域格差、国際関係での国ごとの格差、また国内の地域格差と、さらに個人の格差と言うように、3重の格差があって、その格差の一番は、国際的な最適な格差だろう。先進国の最下層が後進国の個人格差の上のレベル程度に相当するとか、レベルがかなり違うのだ。日本で生まれたか、アジアのよその国に生まれたかで、すでに格差を、不平等をもって生まれることになる。同じ日本の中でも、県ごとに不平等がある。それはちゅごくに㎡なると極端になる。要するに均等であることが望ましいのだ。アメリカの州ごとの格差は1.5程度なのに中国の省ごとの格差は5~7などとはるかに大きい。EU内の国ごとの格差もちゅごくよりははるかに小さいがが、それでもアメリカの格差よりは大きいと言える。

『国ごとのレベルで求められる経済成長の違い』

つまり、国ごとの、または国内の地方ごとの経済レベルの、生産性や所得の不平等がある。

国ごとの経済レベルの『成長』問題は、その格差において求められるものが異なる。

 

脱経済成長論について

私は今盛んに言われている「脱経済成長論」については、佐伯氏も述べているが、これは条件月ですが、経済発展程度の地域委や国で異なるが、基本的には高度経済成長した国でも「成長は必要です」と言いたい。

で、もう一つ、ミラノヴィッチのいう問題点を整理すると、第5章の「グローバル資本主義の未来」を取り上げる。

5.1超商業化資本主義では道徳観念の欠如が避けられない

 5.1a マックス・ウェーバーの資本主義

 5.1b 道徳のアウトソーイング

 5.1c「代わりはないi

5.2原子化と商品化 

 5.2a家庭の利用価値が下がる

  5.2b日常の資本主義おしyての個人の生活

 新たな商品の創造

 商品化のマイナス面

 人々が資本主義における生産拠点になろ

 5.2.c資本主義の覇権

5.3 技術進歩に対する根拠のない不安

 ロボットと擬人観勧の魅力

5.3b ユニバーサル・ベーシックインカムの問題点

 UBIは福祉国家の新たな理念を暗示する

5.4 豪奢で快楽に満ち(ルュクス・デ・ヴェオリプチ)

 5.4a 二つのシナリオ――戦争と平和

 5.4b 政治的資本主義vsリベラル資本主義

 所得と政治的自由のトレードオフ

 3つのシナリオ

 5.4c グローバルな不平等と地政学的変化

 5.4d おわりに――本書が導くかもしれない社会知システムについて

 ・古典的資本主義

 ・社会民主主義的資本主義

 ・リベラル能力資本主義

 ・民衆資本主義

 ・平等主義的資本主義

→古典的資本主義から、段階をへて、平等主義的資本主義への移行が

著者の描く希望である。

4つの条件をかれは取上げる。p258

 

最後に著者は、リベラル能力資本主義が、政治的資本主義と同じようになる可能性を指摘しているが、私は資本主義が、「リベラル能力的」という人間的概念ではなくて、経済の自律性的な概念でいうところの《合理的》資本主義という概念、つまり、経済の合目的的行為によって継続的であり得る、と言う経済の法則、「計算可能性」が、独自に機能して、政治的資本主義は経済状態の継続性を失わせるのではないかと思うのです(つまり不安定を生み出す)。

つまり、どのような名前を付けようとも、「経済の合理性」に反する行為を継続した場合には、資本主義は自己矛盾を起こす。つまり、恐慌とか大不況とか、「危機」と呼ばれような「市場機能」の破壊、貨幣制度の信用度の破壊などが起こると言えるのではないか。要するに、戦争とか経済的危機とか、無秩序な事態が生まれて、再び秩序を取り戻すまで混乱が続くと言うことです。

言い換えれば、「資本主義」を効率よく継続して安定した社会を維持するには、『資本主義の合理性』を維持しないといけなくて、その根底にあるのが、合理的計算性にあって、それは「信用」とか「信頼」に裏付けされた秩序の維持が求められると言うことでしょう。「政治的資本主義」と言うのは、「政治的合理性」=支配の法則にに左右されて、「経済の合理性を維持できる政治制度」以外は経済合理性に支障をきたして、ストレスをもたらして、混乱を招く、と言うことになるのではないか。

経済の高度な『合理性』と相性が良いのは、経済状況のレベルにおいて異なると言えるかもしれません。

 

教養としての金融危機 (講談社現代新書)

宮崎 成人

114日から116日の間に到着予定

ジェレミー・リフキン

をウィクで調べたら、レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換 (集英社シリーズ・コモン)が、彼の本でした・・・・・・。

そして日本への提言もあるので、注文してしまった。そして彼が、この『限界費用ゼゼロ社会』を書いているんですね。どうなっているんだろう。

*アイビーを連れてブックオフの店に行って、3冊仕込みました。

*増田悦佐「世界は深淵を覗き込み日本ンは屹立する」2012200

アンドルー・グリン「狂奔する資本主義』ダイヤモンド社220

ジュレミー・リフキン「限界費用ゼロ社会」NHK出版300円 

と買いました。

レジリエンスの時代の著者でして、「エッ」と思ったわけです。分かっていて買ったわけではなかったので、・・・

 

・・・・飛び入り

「狂奔する資本主義格差社会から新たな福祉社会へ」 アンドルー・グリン (), の書評から、

《レポートマルチちゅ5つ星のうち5.0

実証的なマルクス経済学からの分析

200854日に日本でレビュー済み

 本書は欧米マルクス学派による、現代資本主義分析の本です。

 国営産業の民営化や規制緩和、金融の拡大、グローバリゼーションの世界経済の不安定化、労働条件の悪化と労働組合の衰退、各国経済の動向と福祉の削減など、現代における資本主義の動向、特に資本の側の動向に焦点を当て、その不安定性と不均等性を浮き彫りにしています。

 本書はマルクス学派によるものですが、いわゆる「マル経」とは違い、統計資料がふんだんに用いられ、きわめて実証的で説得力のある分析になっています。また、資本と労働による対決、その各々におけるパラダイムの変化、国家の調整と変容などが、国際社会を舞台にダイナミックに描かれており、現代の資本主義の全体像をとらえることができます。そしてサブタイトル「格差社会から新たな福祉社会へ」とあるように、その最中において平等主義を実現するための考察を行なっています。現代資本主義を乗り越えるための基礎として、その複雑な構造を知るのに最適な一冊です。

 

レポートUSC 5つ星のうち5.0

 評価できます

2007111日に日本でレビュー済み

 さて、著者は欧米で活躍されているマルクス経済学者で訳者も宇野派の代表者の伊藤誠です。現代経済を分析する際に、もはや説得力を持たなくなった既存の経済学に対して、敢えて、マルクス経済学から今や表題の通り狂奔した状態の資本主義を分析しています。

マルクス経済学は今や役に立たないと言われますが、旧東側の呪縛から解放された今こそマルクスを自由自在に学べるのです。そして現代経済の問題を鋭くえぐり出してくれる強力な武器でもあるわけです。この本を読んでみてもそんなに典型的なマルクス経済学の用語は出てきませんからアレルギー反応もないでしょう。

 

1970年代から200200年委かけてのイギリスとアメリカ経済の分析。日本の高度成長期の裏側の事情が分析されていて、新自由主義からグローバリズムに移行する分析と言えるかも。

4章の分析、グラフ等の資料が、中国や韓国の成長時期を表している。

5章は労働組合の衰退がテーマだ。図5-81960-2001年の組合員変化。提言傾向に、OECDの資料

6-11960-2004の人口一人当たりの産出高伸び率の変化を見ると、OECD,EU,アメリカ、日本も低減傾向にある。173pに日本の停滞が分析されている。196頁に「中国事態が、世界経済における不安定性のさらなる重要な源泉となりうるであろう、その信用制度は不安定なことで悪名が高い。そのことが北の諸国にも深刻な衝撃をあたえる信用恐慌と景気後退の可能性を増大させている。」「厳しい景気後退が中国で発生しうる。・・・1970年代のOECD諸国における「過剰蓄積」恐慌の大規模な再現となる。」というが、・・・ちょっとわからんぞ、ソビエト崩壊後の事態なのか、な。「過剰蓄積」の言葉がない。

いずれにせよ、中国の影響は、今後どうなるか見えない。

そして、第7章において、「福祉と所得不平等」、問題が論じられるので、マルクス主義だろうが関係なく、私に取っては核心的テーマになるので、あらためてみる。

書いている場所を日記と間違えた。書評であった。》

と言うことで日記に写した。

・・・・

最近のマルキストたちは井手おろーぎーから解放されて、マルクスを読むことができるようになっているようで、それがマルクスを蘇らせる機になる。。

エコロジーとの関係や、レジリエンスの関係はマルクス系の学者からの問題提起と言える。マルクスの読み直しが、マルクスが自分でふさいだ道に風穴を通すかもしれない。

 

善と悪の経済学ギルガメシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠 Kindle版トーマス・セドラチェク (), 村井 章子 (翻訳)

の書評から

《「レポート Inoo Tanaka / 田中猪夫5つ星のうち4.0

歴史を俯瞰しながら理解できる名著

202135日に日本でレビュー済みAmazonで購入

チェコの経済学者のセドラチェックさんの意見を一言で表すと、社会主義に資本主義をビルトインすることは難しいけど、資本主義が社会主義を取り入れ資本主義は進化することはできる、というものですが、中国は資本主義を取り入れて成功し、逆に資本主義のアメリカは社会主義を取り入れることが難しいというのが現実だと思います。

 

セドラチェックさんはチェコの人なので、共産主義国であったチェコが資本主義に変化する中で考えたことなのでしょうし、彼の奥さんが社会学者であることからも理想の社会構造を模索しているのだと思いますが、新しい資本主義の形が「公益資本主義」「ステークホルダー資本主義」として表出しており、「個人(ミレニアル、Z世代)」「会社(ESG経営)」「社会主義要素をビルトインした資本主義の社会システム」という順番で変化していくのではないか、と私は予測しています。」》

・・・・

遅い時間になります。この頃楽しいです。

レポートInoo Tanaka』を引用しましたが、思いは同じです。資本主義は貨幣を用いる限り継続します。ただ、Inoo Tanakaさんがアメリカが社会主義を取り込むのは難しいのでは、いうことについていえば、「コンシャウス資本主義」のd浸透によって変わっていくと思える。資本主義の未来は、『資本主義』です。しかし株主資本主義ではなくて、「ステークス重視の資本主義」でしょう。

「レジリエンスの時代」と言うのは「回復力のある」という新しい思想と刷れば、時代の変化が大きくあっても、「秩序をもって回復できる知恵のある社会」になる。と言うことでしょうか・」

。自然債がもちろん政治的混乱であっても、人間が自然とが「同期しあって」共生きする時代を創り出す。

斎藤幸兵平詞は、自然からも疎外されているという捉え方をしたかな、そうではなくて、また自然を征服するでもなくて、「共存」すると言うことで、レジリエンスの時代を創り出す、と言うことで、今日は終りましょう。