短歌で詠う百名山31雨飾山

雨飾山についても、歌人の詠んだ歌は見当たらない。深田久弥の雨飾山の説明も、歴史的、文学的、宗教的な詮索はなく、自らの雨飾山に登ったことに大半に大半を占めていて、百名山の記述の中では珍しい。

 

私が見出したのは、ネットの「うたのわ」で山桃さんと言う歌人が詠んだ歌のみである。

雨飾山の雲客御簾ごしで下りても見えぬ険高の君   山桃

とてもわかりづらい、凝った歌なのだ。

雨飾りにかかった雲を御簾になぞらえて詠んだものと思えますが、凝り過ぎかもね。

 

アルプス乙女の山里日記

http://buno-bejitarian.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-9884.html

を発見

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2014713 ()

7月度短歌会

午後から雨の予報だったので、午前中は公民館横の畑に花苗を植えました。

昼前から雨が降り始めたので、丁度良かったです。まだまだ梅雨は明けないようですね。午後から短歌会でした。今月は9名の参加でした。今月の皆さんの詠草です (内、雨飾山のみを紹介)

 

村民登山に雨飾山頂に停ちしわれその険しさに体ふるえたり

北に望む雨飾山は県境にて山並みのなかに一つ秀でる

根知谷より望む雨飾猫の耳と呼び地元の人等は親しみいたり

百名山雨飾山を仰ぎ見て郷の出湯で短歌会ひらく

中谷谷のあきたこまちで仕込まれし雨飾山てふ酒にしたしむ

通り名を猫耳とよぶ頂は根知の人等の雨飾山

 

今月は、二首のうち一首を「雨飾」という題で詠むことになっていました。

選んだ歌のうち6首が「雨飾」の題詠です。

先月、雨飾荘で短歌会をしたので、雨飾荘の方が喜んでくださることでしょう。

(以上引用)

でもすばらしい。うれしいな。

ネットで小谷村の歌詠みの作品がヒットするなんて望外の喜びです。こういう歌を集めたかった。小谷の人たちに故郷の山として愛されているんですね。

 

飾温泉「雨飾山荘」 | 元CAの混浴露天風呂体験記

https://www.food-travel.jp/niigata/amakazarisansou.html
雨飾山荘に泊まった体験談の中で、山荘にらくがきがあって、その落書きが「短歌」なのだと書かれている。

改めて雨飾山荘に泊まって、その短歌を見つけにいくのも良いかもしれないと考えている。

 

改めて「雨飾」という名前の由来については、深田久弥も深く追求はしていないのだが、百名山の名前を眺めまわして、私は一番奇異な名前は、この「雨飾」だと思う。二番目に「巻機」かな。北海道の山をのぞいて、どうでしょうか。四阿と書いてあずまと読む「四阿山」も珍しい。ほかに見渡して北、南、中央アルプスなどの山にも、奇異に思える山と言うのはあまりないのではないか。しいて「蝙蝠岳」がいささか、何でと言いたいかな、その意味で好きなのが「悪沢岳」もあるが、詩的に聞こえる山としては、この「雨飾」が一番ではないだろうか。雨降山というのもあるが、雨飾にはかなうまい。やはり気になる名前となった。

 

深田が雨飾山は「越後が表」だと書いている様に、越後から登らないといけないだろう。

私が最初にこの山に登ったのが2002年の秋で、その時に芒の穂が光に映えて美しく、その時に詠んだ歌がある

もはや愛しむ女(ひと)を一人とし芒の穂光にとけておわる秋

 

と言うわけで、雨飾山は忘れられない山でもあるが、その後2011年に登って松本の山のグループ「山道の会」の人たちに出会った。また行きたい山です。