FTAなど中日経済協力に過剰な期待は禁物」と題した記事が人民網に8月16日付の記事がある。


<最近、日本経済はここのところ、立て続けに負債増加、経済成長の鈍化など不利なシグナルを発信しており、これでさらに日本の対中経済協力重視が強まっている。この傾向について、中日韓自由貿易圏(FTA)の交渉を促進するもので、自由貿易圏が形成されれば、中国企業は自由に日本市場に参入できると考える専門家もいる。また、別の専門家はこれによって日本を懐柔できるなどといっている。こうした視点は中国にとって有利なように見えるが、実際はそうではない。>

中国が日本市場に参入することを考えているのだ。

まあ、それは別に、甘い考えをしてはいけないという理由は

<日本市場の閉鎖性と輸出の力は韓国と比べてもかなり強力で、恐ろしいほどだ。ひとたび、中日韓自由貿易圏で関税譲許などの措置が許諾されると中国は市場開放しないわけにいかず、日本、韓国の企業は中国から利益を得て中国企業は困窮するだろうし、想定されていた成果が果たせないばかりか競争力不足を責められる可能性もある。>

ということで市場がとても閉鎖的だというのだ。

だが、<グローバリズムの時代において、日本と協力体制を結ぶことは中国にとって近々の避けられない、避けてはならない選択だが、我々は決して過剰な期待をしてはならない。もっといえば、日本の譲歩を引き出すために、こちらが譲歩しすぎてはならない。実際、日本政府が企業に対して個別の内部報告会を開催すれば、中国企業は日本から締め出され発展のチャンスを失ってしまう。>というのです。

<もしも、中国が平和的対話の「オリーブの枝」を差し出さなければ、彼ら政治家は日本国民に対して、中国が改善を望んでおらず、関係改善ができないのは「中国に責任がある」と思わせるだけでよいのだ。すなわち、経済関係によって日本を懐柔し、日本社会に影響を与えて、日本の右翼勢力の拡大・成長を抑制しようという善良な願望は、土台無理なことだ。>

この記事は、ずいぶんと弱気な書き方をしているように思えてならないだが。じっさいに日本に進出をしたいんだろうな。

だけど市場が閉鎖的というけれど、アメリカも韓国も日本人の評価されるものを作っていないのも事実。日本のレベルを超えるものがあれば、閉鎖性など関係ない。そもそも閉鎖的というのは市場が開拓できないからそういうわけで、ドイツ車などは頑張ってる。要はアメリカの者は我々には好みが違うのだ。それは韓国も中国も同じこと言えるだろう。

中国のコメは日本ではたべないのと同じように、本質的な部分が違うので、市場として単純な発想ではとらえられないのだ。逆に日本で受け入れられるならば、世界に通用するものとなるだろう。

今日本はTPPと交渉を行うようになって、韓国と中国とのFTAの問題は影が薄くなっている。それと国民的な流れとして、棘だらけのオリーブの枝など受け取りたくもないという雰囲気が強い。アメリカが日中で対立するのを好んでいないから静かにしているのが良いのだ。中国も「つめたい期間をおく」のがいいと言っているので、そうしたいと思うのだ。<善良な願望>とはよく言えたものです。もしそうであるならば尖閣諸島への侵犯行為を繰り返す行動から改善すべきだろう。口先だけで行動が伴わない偽善だけの言い換えは中国の得意とするところだ。


日本の市場なんて小さいからいらないと、大きな声で言えばいいのに。どこか変だと思うのですが。

最後に<積極的、建設的に欧米諸国と連携し、ドーハラウンドの交渉を進め、積極的に世界に向け市場を開放し、また世界にも中国に対する市場開放を進めていくことだ。 (編集EW)
 「人民網日本語版」2013年8月16日>と結んでいます。



やはり、イノベーションのない生産技術では、独自の市場開拓はできないでしょう。やはりアウトソーイング的生産であり、中国自体が市場としてしか見られていないことなんですね。

そのことがわかり始めてきたからこんなこと言いだすんですね。

日本は黙ってみているだけですよ。中国の動向をね。