ドイツのエネルギー・インフレが深刻化しています。8月の生産者物価(PPI)は前月比7.9%と、年率249%にまで加速、今後CPIでも10%を超えて過去最高となる懸念が高まっています。
8月のドイツのPPIは前月比7.9%、前年比45.8%の上昇と、過去最高を更新しました。前年比上昇率は6月が32.7%、7月が37.2%でした。
エネルギー価格の上昇が大きく、8月は前月比20.4%、前年比139%の上昇。特に電力料金は前月比26.4%、前年比174.9%の上昇でした。エネルギーを除いても前年比14%の上昇で、日米が全体で9%前後の上昇となっているのに比べて、異常な高さです。
この影響は今後CPIにも波及が予想され、CPIは今後数か月のうちに前年比10%を超え、過去最高の上昇になると見込まれています。ドイツ以外でもインフレが進んでいてECBは今後も大幅利上げの継続を余儀なくされると見られます。インフレの進行が速いので、ECBが大幅利上げに出ても実質金利がマイナス幅を拡大する状況で、利上げ幅によってはユーロの下げは止まらない可能性があります。