投機筋、金融政策注視のポジション | 経済あらかると

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 中銀が政策発動の時期となりましたが、為替市場は政策の読みでポジションを動かし、為替が動いています。

 

 先週9月6日までの週では、ECBの75bpの利上げ予想してユーロの売り越しを縮小した一方で、当面動かない日本の円売りポジションを拡大、利上げ幅の小さいポンドも売り越しが拡大しています。この間、ドル円はニューヨークで144円台まで円安が進み、ユーロが買い戻されました。

 

 シカゴIMMの通貨先物非商業取引をみると、6日までの週に円は5万8千枚の売り越しとなり、前週の4万1千枚の売り越しから売りが拡大、円安に勢いを付けました。

 

 一方、8日の理事会で75bpの利上げが見込まれたユーロの売り越しは3万6千枚と、前週の4万8千枚から売りが縮小、ユーロが小戻しました。8月に50bpの利上げだったポンドも5万枚の売り越しで、前週の2万9千枚の売り越しから売りが拡大しました。

 

 その後円は黒田総裁が岸田総理と会談したことをとらえてやや円安が修正、ポジションが落とされたと見られます。売りが軽くなって、かつ日銀が特に動かないと確認されれば、それだけまた円売りの余地が大きくなります。週明けの日銀とドル円の動きが注目されます。