迷走コロナ台風で露呈した「決められない政府」 | 経済あらかると

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 一時外国人旅行者の受け入れ枠を1日5万人に増やすとメディアが報じましたが、岸田総理は本日午後の会見で、これを保留としました。感染防止よりも社会経済を回したいとしながら、感染者数世界一のなかで入国者規制を緩めることを決められず、中途半端なまま右往左往しています。

 

 先週、一日の感染者数が26万人を超え、多くの地域で「過去最高」の新規感染者を出しました。そして多くの地域で医療崩壊し、死者の数もついに第6波のピークを超えました。重症者数が6波の半分以下にも拘らず、救える命が救えなくなったことになります。実際、救急搬送しようにも、受け入れ先がないまま何時間も待たされる患者が後を絶ちません。政府はこれまでの2年半、何も学んでこなかったことになります。

 

 中国のゼロコロナ策を見ても、今更感染防止のために規制を強化することもできません。ウィズコロナを進めるにあたっては、絶対的に必要な条件として、感染しても医療サービスを受けられる体制です。これができていれば、インバウンドを増やすこともできます。

 

 ところが、いまだに国産のワクチンも治療薬も承認されず、患者に治療薬の投与が十分にできないため、街から解熱剤が消える始末。自宅療養者もいつ見てもらえるかわからないまま不安な生活を余儀なくされています。

 

 つまり、政府や専門家は7波の前に十分な手を打たないまま、医療崩壊を招いたわけで、これは人災です。早急に医療サービス供給体制、治療対策を講じ、外国人観光客の受け入れも可能となれば、即刻ビザ(査証)を廃止し、陰性照明も不要にしたらよいと思います。十分な対応を取らないために、国内の患者も海外からの観光客からも「ノー」を突き付けられ、支持率が下がるのです。統一教会だけでなく、すべてのことに「決められない政府」を露呈してしまいました。