市場はFRBの積極引き締めを受け入れ | 経済あらかると

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 FRBはFOMCで予想通り政策金利を0.25%引上げ、今後も利上げを継続する姿勢を見せました。その内容は、現下のウクライナ情勢を考えると、予想以上に積極的な引き締め転換計画でしたが、市場はこれを受け入れ、株価はダウが518ドル高、ナスダックは487ポイント高となりました。

 

 ウクライナ情勢が不確定性を帯びる中、FRBは今回の利上げを含めて年内に0.25%の利上げに換算して7回分の利上げ予想が中心予想で、中には年内に3%越えまで予想するメンバーもいました。最も慎重な予想でも、年末でに5回の利上げを予想しました。

 

 さらに、FRB保有の国債やMBSを次の会合(at a commiyg meeting)で縮小する予定(expect)としています。市場は夏場以降の縮小開始を見ていました。

 

 FRBの経済予想では今年のGDPを前回の4%から2.8%に引き下げましたが、失業率は前回同様に3.5%を予想、逆にインフレ予想(コアPCEデフレーター)を今年4.1%と、前回の2.7%予想から大きく上昇させました。インフレが思いのほか上昇し、これを抑えることを優先した形ですが、失業などの負担はないと予想、景気は供給サイドの要因で減速する姿を見ています。

 

 この予想を見て市場は10年国債利回りが一時2.246%、2年国債利回りが2.002%まで上昇しましたが、ハイテク株も含めて株価は大きく上昇しました。ナスダックの大幅上将には、中国政府が中国ハイテク企業を支援する姿勢を見せたことで、大幅な上昇を見せたことが寄与しています。