4-6月に久々の回復を見せた個人消費に期待が寄せられていましたが、本日発表の8月分のデータからみると、消費は今だ浮上せず、という結果となりました。
総務省の「家計調査」によると、8月の2人以上の世帯の消費は、物価上昇を除いた実質で前月比0.2%増、前年比0.6%増と、前月のマイナスから持ち直した形となりました。
しかし、前月の反落が大きかったこともあり、7-8月の消費水準は、4-6月に比べて0.6%下回っています。
4-6月は早い暑さの到来や家電の買い替えで消費性向が上昇したのと、物価が限界的に下落したことが後押ししましたが、7月、8月はボーナスの減少含め、所得が伸びなかったうえに、物価が8月は前年比0.8%(7月は0.6%)と大きく上昇し、実質購買力を圧迫したことが重石となりました。
また経済産業省の小売り統計でも、8月は前月比1.7%の減少となりました。7月、8月は電気代、ガソリン、診療費、食品などの値上げが多く、これらが消費を圧迫したように見えます。
なお、8月では勤労者世帯の消費が実質0.8%減、無職の年金世帯が0.1%減となっています。