メルケル首相苦しい勝利宣言 | 経済あらかると

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 ドイツの下院総選挙が行われ、メルケル首相率いるCDU・CSUが第1党を確保し、メルケル首相は勝利宣言を行いました。

 

 しかし、出口調査によるとCDU・CSUの得票率は前回の41.5%から32.9%に大きく低下し、1944年以来の歴史的低水準となりました。

 しかも、大連立を組んでいたSPDも20.6%と、こちらは1933年以来の低水準に落ち、そのうえシュルツ党首はCDUとの連立を拒否、メルケル首相と対決する姿勢を表明しました。

 

 この既存政党が大きく得票率を下げる一方、移民に反対する極右のAfD(ドイツのための選択肢)が13%も得票を伸ばしました。

 

 このため、メルケル首相は連立を組むのが前回以上に苦しくなります。これを察して、今朝のアジア市場ではユーロが0.4%あまり下落しました。

 

 ドイツの選挙結果は、これから行われる日本の選挙に1つの暗示を与えているかもしれません。自民、民進党がともに議席を減らし、小池新党が躍進というもので、その場合この時期に解散を選択する安倍総理の責任が問われるかもしれません。