皆さんは還る場所を持っていますか。好きなこと。好きな場所。還る場所とは、自分が原点に戻ることを助けてくれる。失っていた自分らしさを再び認識させてくれる場です。元気を失った時、好きなことをしていると元気が湧いてくる。日々の忙しさから自分というものがわからなくなった時、好きな場所にいくと自分らしい感性を取り戻せる。そうした自分の原点とも言えるものが私たちには必要なのではないでしょうか。
還ることのできる原点を持っている人は強いです。それは、お金をたくさん持っていることや権力や肩書きがあることよりも価値があることなのです。なぜかというと、原点を持つというのは、自分という個性が決して失われないことを意味するからです。どれだけお金を稼いだとしても、どれだけ権力を持ったとしても、自分が自分であることの喜びを忘れてしまうのなら、それらに一体どんな価値があるというのでしょうか。自分らしい感性を忘れて、世間が称賛する価値を追い求めることに一体何の価値があるというのでしょうか。
私たちの生きている社会は嘘によって塗り固められています。本当は価値がないものを、さも価値があるかのように見せて、それを得ることができれば幸せになれると騙してきます。しかし、これが大きな嘘で、社会や世間が称賛するものを追いかけると幸せにはなれないのです。逆に自分の気持ちを押し込めて、他人からの評価を気にするだけのつまらない人生になってしまうのです。このような状況の中にいるからこそ、自分の幸せを見失わないためにも、自分の還る場所、原点を持つことは大切なのです。
私の還る場所は、山の中を流れる水の綺麗な川です。私は、自分でも笑ってしまうほど何もない人間なのですが、そんな私でも山の中の川を見ていると、生きていて良かったと思えるのです。人間としての情感が希薄な私でも、川の近くに身を置くと、何かを好きと思う気持ちや何かを美しいと思う感性をとり戻すことができるのです。お金、肩書き、経歴、パートナーの有無、どんな職業についているかなどの、この世的な価値観を全て度外視して、最後に残る「自分はこれをしている時に自分らしくいられるんだ」というものが、自分の原点です。これが人生で一番大切なものではないでしょうか。この原点を失わない限り、人はどんな状況にあろうと人生を創造していけるからです。皆さんはどんな原点を持っていますか。
7月29日から8月1日まで宮崎県に行ってきました。地方移住を考えており、宮崎県にある空き家の見学をするためです。空いている時間で川遊びをしました。子供のときのような、夢中で何かに取り組む、何かに熱中する原点を忘れたくないなと思いました。ここまでお読みいただきありがとうございました。
尾迫川
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