最後のベル | 萩原大介のShortStory

萩原大介のShortStory

シンガーソングライター ハギワラダイスケ オフィシャルブログ

僕ら必死に生きてきた
傷を抱えて歩いた
君のあの笑顔を
思い出していたんだ

あの頃から僕は歌を歌い続けた
擦り切れそうな程叫び続けていた
大人なんて嫌いだった
人を信じられなかった
でも君は違っていた
僕の味方だった
いつも味方だった

大丈夫って笑った君の優しさは
僕に明日へ向かう力をくれたんだ


君は星が好きだった いつでも見上げていた
僕も同じように横に座ってみた

綺麗だけど少し寂しいね
って話した

その声が君の最後の言葉だった

心求めた僕らは孤独で傷ついていたんだ
手と手は繋いだまま
最後のベルが鳴って君は離れていく
冷たい風が吹いた

僕はここにいるよ
ここで生きているよ
強く生きているよ