負動産
先ごろ遺産分与で
実家をたの相続したのですが
これがなんと
今をときめく
負動産
でして
当然売り物にはならない
買い手がとてもつかない
さらに
解体して更地にしても
土地の引き取り手がない
という状況の物件です
もちろん自分や家族がそこに住めば
全く問題ないのですが
なにせ今住んでいるところから
かなり距離があって
時間のかかる場所です
家自体は
地方のとある有名な市
にあるのですが
なにせ
道が細くて
車が横付けできない場所にある
ということで
解体するのにさえ
その分余計な費用が掛かるばかりか
更地にしても
誰も買い手が見つかりそうにない
という
途方に暮れざるを得ない
状況の物件なのです
やれやれ
何の因果なのやら・・・
よっぽど親不孝をしたのでしょうか
といってぼやいてもおられません
これは何とかしなければなりません
そこでまず最初に行ったのは
ネット検索でした
売れない家売却
負動産
などいろいろなキーワードで
探してみました
そうしたら
どんな家でも買いますとか
売れないと思っても
是非ご相談ください
すぐに見積もりいたします
などと各種サイトが出てきました
その中から
幾つかあたってみました
家の住所や広さなど
各種情報を入れて
見積もりをお願いてみました
すると
しばらくあって
1つ2つお返事をいただきました
しかし、いずれもそっけないお返事。
残念ですが・・・、
というものばかりです。
全く返事を頂けないサイトもありました
これは困った!
さてどうしたものか
それ以来、負動産であるわが実家処分について
本格的なネット検索が始まりました
いろいろ探してみますと
大筋では
3つくらい処分方法があるようです
ひとつは
国に土地を引き取ってもらう
「相続土地国庫帰属制度」
という制度です。
ただこれをするためには
まず建っている家を解体して
更地にする必要があるようです
加えて
地中埋設物がないこと
土壌汚染がないこと
担保権や使用収益するための権利が設定されていないこと
境界が明確なこと
権利の帰属について争いがないこと
等々あるようです
私の実家の場合
解体処分費が最も大きな問題のひとつと
思われました
先ほど述べましたように
道が狭くて解体にとても費用がかかるようなのです
ざっと見積もってもらったら
800万円以上
と返されました
おいおい1000万円仕事か???!
加えてこのお国の制度を利用するには
上記のような諸条件を
一つ一つクリアーしてやっと
申請となります
しかも
この「相続土地国庫帰属制度」
昨年の実績
を調べてみますと
2024年の制度利用実績
(令和6年1月31日現在)
-
申請件数:1,661件
-
田・畑:637件
-
宅地:608件
-
山林:243件
-
その他:173件
-
-
帰属件数(国が引き取った件数):117件
-
宅地:52件
-
農用地:24件
-
森林:5件
-
その他:36件
-
だそうです
なんと!
うまくいっても15件に1件程度しか
国に引き取ってもらっていない
ということです
これって
確かに制度はあるけど
うまく引き取ってもらえる見込みは極めて低い
ことになりませんか?
しかも、家を壊す多額の費用をまずかけて
1年待って15件に1件だけ
そんなアホな
こんなもん
はっきり言って使えません!!!
ならばどうするか・・・
次に見つけたのが
地域にある空き家紹介のサイトです
実際、私の実家の地方にも
このサイトがありました
しかしサイトを拝見しても
なんだか今一つ
ぱっとしません
掲載物件数が少ないうえに
契約完了
となっている物件数が
とても少ないのです
どうもこれは
確実性が乏しいようです
いつ処分できるかわからない状態を
そのまま続けていることのリスクが
高そうです
不幸にして実家はいまのすまいとは
かなり遠く離れていますので
実家の管理がままなりません
草が生えたり
雨漏りが起こるかもしれません
最悪
火事になったりしますと
責任問題で最悪です
おまけに
手元にあるかぎり
固定資産税などの
諸費用が継続的に必要です
これは
別の売却方法を
探したほうがよさそうです
我が家は「立派な」
「負動産」です
通常の方法では全く売却できません
ただでもらってもらうことさえ
できそうにありません
そんなか見つけたのが
のサイトです
いろいろ考えた結果
まずはこちらでお願いしてみることにしました
サイト登録のために
家の各種不動産情報と
外観や内部の写真が必要でした
売却するにはどうしても
そういったものが必要なので
これを機会に
時間と費用をかけて実家まで出向き
写真を撮ったり動画を撮影しました
実家から戻ったらさっそく
画像を「家いちば」のサイトにアップして
各種求められている情報を入力して
公開をお願いしました
値段は100万円としておきました
登録自体は比較的すんなり行きました
数日あってサイトに自分の実家が公開されますと
2,3日でアクセスや
おきにいり登録がなされはじめました
そして徐々に問い合わせが来ました
そして何件かお話をさせていただき
具体的なお話を進めようとしましたが
あまりうまくゆきませんでした
1か月くらい経ってから
どうにもこうにも
話が前に進まないので
価格を100万円から
10万円
に下げてみました
するとアクセスと登録数が
増えて
結果、問い合わせも増加しました。
そのなかには
実際、現地を見ていただいた方も
おられました
またプロの方もおられました
そのような状況がつづくなか
このサイトでなかなか決まりそうになく
また自分として経験もないので
最後の契約にまで至るのは
なかなか難しいようだと感じ
別の手段も当たってみました
ひとつは
というサイトです
こちらは基本0円でさしあげます
ということで
おそらくアクセス数がより稼げそうです
ただいろいろ見てゆきますと
0円で不動産を譲っても
もらった方には
贈与税が課される
という事実です
その金額は
現時点の評価額によって決まります
我が家は
だれももらってくれないそれこそ不動産なのですが
評価額はしっかりとあって
700万円くらいでした
調べてみますと
それに対してかかる贈与税が
なんと
88万5,000円とか
なんと
0円でもらってもこれだけの税金がかかります
0円物件を購入される時にはこれは
要注意です
考え方によっては
10万円で買った方が
安上りなのかもしれません
あとは税務署担当者の判断
ってところでしょうか
これのことを発見してわたしは
この0円サイトには
登録しませんでした
買い手の方を
後からびっくりさせるのはかわいそうだからです
0円でもらっておわりと
考えている人がほとんどでしょうから
じゃあどうする?
ということでネットを探して
〇ル〇リ〇クという
不動産取り扱い会社を見つけました
この会社は
たとえどんな負動産でも引き受けます
という謳い文句です
わらをもすがる気持ちで
メールで問い合わせしてみました
すると
しばらくあって会社からお返事をいただけました
しかし、この会社は信用できるのかどうか
心配になったりして
ネットをいろいろ検索してみますと
信頼できます
実績がたくさんありますなどと
良い情報がたくさん出ています
しかし、あまりにいいことばかりなので
逆に怪しい???
いろいろ考えながらも
あらよあらよと
話は前に進みます
実家の評価のためには
いろいろな資料が必要でしたが
それらもしっかり整えて
情報を上げました
おそらく金額など出ない
逆にどれくらいで引き取ってもらえるか?
などと考えつつ待っていました
そして家の評価が出ました
なんと会社の方が実際の現地を見ることもなく!?!
それで評価額は???
なんと200万円!
これ200万円で購入してもらえる
ということはでなく
実家を引き取ってもらう費用として
当方が200万円支払う
ということでした
悩みました
この会社本当に信頼していいものかどうかなども含め
いろいろです
やがて契約書が送られてきました
どうも進め方が強引気味です・・・
その契約内容について
ChatGPTあたりにもみてもらったりしましたが
どうも
不安が残ります
しかしほかに
これといった引き取り手が見つからないし
更地にするのにも1000万円くらいかかる
ということを考えれば
安いもの
なのかもしれません
しかたないか・・・
と一種博打に掛けてみようという気分となっていたころ
実家や関連の借家などの世話をしてくださっていた
不動産屋さんに相談する機会があって
お話をさせていただいた結果
もう少し安い金額で
引き取っていただけるようになりました
そして実際これでお願いいたしました
一応今のところこれで終わったはず です
このあと確定申告はどうする?
ということなどが残っていますが
この業者さんはさすがに信用がおける方で
実際にお会いしてお話させていただいたりしました
これが大きな決め手でした
やれやれこの
遺産継続負動産問題
これ今や国民的課題です
政府はほとんどなにもこれについて考えてくれていません
「相続土地国庫帰属制度」
というのがありますが
これって実質
国もやってますよ、ちゃんと考えていますよ
という言い訳のための制度のようなものです
ほんとうに困った問題です
国会議員のお偉い先生方
この問題をしっかりまじめに考えてやってください
という国民の叫びが
これからますます大きくなってきますよ!
(追伸)
後で調べてわかったのですが
先の少し強引気味な業者は
いわゆる三為契約を結ばせて
自分はリスクは取らないで
できるだけお金を稼いで
一見、不動産を引き取るように見せかけておいて
事故や火災そして
固定資産税などの
リスクは売主に残したまま
可能な限り高い金額で売り払い
会社は登記費用など一切必要とせず
最終的に買い主が見つかれば登記させる
という商売をしている
ということがわかりました
もちろん誠実に
対応してくれれば基本
問題はないのですが
よーく考えてみると
いつ売れるかなどは全く不明。
その間のリスクは売主である
こちら持ち
ということで
負動産処分の私の結論を以下にまとめます
数年くらいは処分完了を覚悟し
1.家いちばに登録する
2.地域の空き家サイトに登録する
3.ゼロ円物件に登録してもよい
などをおこなって反応をひたすら待つ
問い合わせがあればそれぞれ対応して
確実性が高そうであれば
現地対応や手続きなど
自分の実情に応じてで可能な限り対応する
とくに実際の契約の際には
現地まで行くことを覚悟する
なお、家いちばであれば
お金を出して依頼すれば
契約書類の作成などを
行っていただけますので安心でしょう
もしわたしのように知り合いの紹介などで
ちゃんとした方から連絡があれば
そして条件に納得できれば
そちらに引き取りをお願いする
こんなところでしょう
国の「相続土地国庫帰属制度」は
現実的とは思えませんし
ましてや某会社などにお願いするのは
どうにもこうにもならない場合を除き
あまりお勧めできません
というところが私個人の
結論です
なおここからは責任回避の常套句ですが
これはあくまでも個人の考えですので
ご参考程度になさってください
負動産を相続して困っておられる方々の
参考になればと思い自身の
つらい
経験を記載させていただきました
それではみなさま
Good luck!
2025/9/15
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