知識と体験 | michiruの書斎

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年を取って、初めて分かることは多い(68歳)
 表現は、1に、事実にもとづき、2に、論理性があり、3に、人を幸福にするものでありたい(69才)。私の人生にはに浮き沈み、紆余曲折があった。だからと言って、どれが幸福で、どれが不幸だと言えなかった(70歳)。

 中日新聞の発言欄をよく見ていますが、投稿はティ―ンエィジャーと私の年齢前後の高齢者の人たちが多いように思います。前者はまだ社会的知識経験がさほどでありませんので本や教科書、テレビ、親や教師などから間接的に得た知識をもとに判断や意見を形成することが多いので、いささか甘かったり、説得力に欠ける場合があります。これは私も同じで、大学4年の時、卒業論文にドイツの教育学者の論稿を取り上げましたが,それを熟読玩味することに欠け、せいぜい紹介ないし同調する程度で、独自性は全く出せませんでした。良く卒業させてくれたと思います。
 そこに行きますと、高齢者は職場や家庭、社会などを通じて体験に基づく知識が豊富です。体験は知情意の伴う全人的なもので、その人の独自性が強く出て、かけがえのないものです。私は在職中にいくつかの論文を書きましたが、そこには実践の中で積み上げた経験が元になって、十分な説得力を持ったと信じます。