「銭形平次捕物控 駕籠の行方(一)(二)」野村胡堂 | ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

「駕籠の行方、ただいま準備中です。

 

雑談 第1回目です。

 

 

「銭形平次捕物控 駕籠の行方」

 
「親分、これ何と判じたものでしょう?」
ガラッ八の八五郎は銭形平次の前へ、
前夜日本橋から芝、田町までの間に拾った
南鐐、小判、飾り櫛、四文銭、二分金、簪、懐中鏡――
と畳の上へ並べて行ったのです。

 

 

 

てんとうむし

 

 

予告編、登場人物のご紹介です。

 

桜「駕籠の行方 登場人物紹介桜

 

クローバー 神田の平次

明神下に住む岡っ引き。

通称・銭形平次。

クローバー 八五郎

平次の一の子分。

通称・ガラッ八。

 

黄色い花 佐野求馬

芝田町四丁目の旗本。

先代から家督を継いだが、知らぬ者もないバカ殿様。

 

あじさい お袖

上総屋の娘。佐野家に行儀見習いに上がっている。

あじさい 上総屋吉兵衛

日本橋通三丁目の糸屋。お袖の父。

あじさい お篠

 お袖の母。

あじさい 庄七

上総屋の番頭。

 

ヒマワリ 佐野将監

佐野家の先代。故人。

ヒマワリお育

求馬の母。

ヒマワリ 木原伝之助

佐野家の用人。

 

 
てんとうむし
 
 
「駕籠の行方」です。
 
日本橋で見つけた怪しい駕籠
八五郎がつけていくところから
お話が始まります。
 
駕籠の中からは
 
南鐐、小判、飾り櫛、四文銭、二分金、簪、懐中鏡…
 
が次々に落とされて八五郎の注意を引き、
駕籠の中の人物が
何やら八五郎にサインを送っている様子。
 
道々目印に何かを落としていくというのは
ヘンゼルとグレーテルとかを思い出しますね。
あれは帰り道がわからなくならないようになので
ちょっと違うか。
 
 
話が戻りまして、
この小道具たち
一個一個思い浮かべられたら楽しいかなと
絵を描きました。
 
小判四文銭二分金の他に
かんざし懐中鏡などが落とされるところから
駕籠の中の人物が女性かなと思わせるところもいいですね。
 
つまみ細工の櫛、とか平打ちのかんざしとか
書いてあることと違くならないように
文中の表現を探す。
 
つまみ細工
は昔、母が生前習ってたことがあるのでわかる。
検索しても結構画像が出てきますが、
つまみ細工の櫛、かわいいですね。
平打ちのかんざし
以前、「呪いの銀簪」のときに絵を描いたことがあるなあ。
 
で、懐中鏡ですけど、
ギヤマンの鏡なのはいいとして…
どんな形状のものなのか悩む。
丸とか四角とか持ち手が付いてるかとか。
 
ちょうどその時に見ていた
大川橋蔵平次のお話の中で、
しばらく遠くへ出かけることになった平次に
八千草薫さんのお静が自分の懐中鏡を
御守り代わり?に渡すシーンがあってタイムリー。
丸くて持ち手の付いてるやつ。
なので、私の絵の方もそんな感じにしました。
 
ちなみに橋蔵平次の方では
その後、旅先で
後ろに迫った敵が鏡に映って
平次が難を逃れる、みたいな展開でした。
 
 

 

てんとうむし

 

 

 

というわけで 

今回もしばらくお付き合いのほど、

宜しくお願い致します! 

 

次回につづく!猫あたま

 

 

 

てんとうむし

 

 

 

(一)

【日本橋】 にほんばし
現在の東京都中央区の日本橋川にかかる橋、
または、その北側の範囲を日本橋と呼ぶ。
日本の道路元標があり、日本の道路網の始点とされる。

 

【南鐐】 なんりょう

二朱銀のこと。二枚で一分、八枚で一両。

 

【高札場】 こうさつば

法度や掟書などを書いた木札を

掲げておく場所。

 

【小判】 こばん
江戸時代に流通した金貨のひとつ。 

 

【四文銭】 しもんせん
一文は一両の1/4000なので、
一両=5~13万とするなら、50~130円。
一文銭の他に、四文銭という銅貨があって、
それはつまり、一枚で四文。

つまり、銭形平次が投げるやつです。

 

【二分金】 にぶきん
一両は 二分金二枚なので
一両 = 現代の5~10万円とすると、
25,000~50,000円くらい。
 

【青銭】 あおせん
寛永通宝の略称。 

 

【小粒】 こつぶ
この場合は、「小粒金」の略。「小粒金」は「一分金」の略称。
「一分金」は、江戸時代の金貨のひとつで、

小判一枚(一両)の四分の一。

 
【品川】 しながわ
江戸四宿のひとつ。
歩行新宿、北本宿、南本宿の三つに分かれていた。
 
 

(二)

【淡島様】 あわしまさま

和歌山県の淡島神社を中心とする

婦人病に効験があるとされる神社。

浅草寺の中に淡島堂があるようなので

江戸ですと、それのことかもしれません。

女性の守り神ということですから、

八五郎が拾ってきた櫛、簪、懐中鏡を見て

「淡島様のお堂を掻き廻したんじゃあるまいな」

と平次が言うのも頷けるかも。

 

【亥刻】 よつ

夜10時頃。
江戸時代の時刻の詳しい解説はこちら

江戸時代の時間

 

【二朱】 にしゅ
一朱は、一両の16分の一、
だからその倍で…
 一両=¥50,000~100,000とすると、
だいたい¥6000~12,000くらい?

 

【四つ手】 よつで

四つ手駕籠のこと。

四本の竹を支柱にして、

竹で編んだ垂れをつけた駕籠。

 

【町役人(ちょうやくにん)】 ちょうやくにん
長屋で集団生活をおくる町人たちの中から、
身分的には同じ町人でありながら、町奉行支配のもとで、町の自治を担った人。
町年寄りの下に、町名主・月行事・書役・家持・家主などがいる。
「町役人(まちやくにん)」と読んだ場合は、町奉行所の役人のことを指す。

 

 

 

 
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