「銭形平次捕物控 ニ度死んだ男(七)(八)」野村胡堂 | ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

「ニ度死んだ男、YouTubeちゃんねるにUP致しました。

雑談・解説は最終回です。

 

 

「銭形平次捕物控 ニ度死んだ男」

 
「八、雨戸をあけて、一服やってみようか、
そんな事でもしたらまた新しい智恵が浮ぶかも知れない」
「…………」
行灯の灯で煙草を喫付けている平次を後ろに、
ガラッ八は二三枚雨戸を繰りました。
サッと流れ込む朝の光。

 

 

 

てんとうむし

 

 

 

「ニ度死んだ男」

オール読物4月号(S.13)が初出らしいということと、

特に季節を強調するようなお話ではなさそうだったので

今回の朗読に選んだことは前に書いたとおりですが、

実はこの話を選んだ理由はもうひとつありまして。

 

それは、

大川橋蔵平次の時代劇にも

同タイトルの回があったので。

 

で、見てみたところ…

 

橋蔵平次の「ニ度死んだ男」は

原作の「ニ度死んだ男」とは全然違うお話でしたね。

お話の筋も、登場人物も。

 

原作からタイトルだけ借りて

別なお話を作ったのか、

ドラマオリジナルの話を作ったけど

たまたま原作にも同じタイトルの話があったのか。

 

まあ、「二度死んだ男」

他にありそうなタイトルと言えなくもない。

 

 

いやしかし実際

ただの「ニ度死んだ男」で検索すると

わりといろんなものが出てくる。

 

アニメ「名探偵コナン」のサブタイトルとか

海外の作家さんのミステリー小説とか。

 

コナンの方は、

原作にないアニメオリジナルのお話のようです。

2016年放送の834~835話。

 

あと

「リチャード・オスマン」さんて人の著書。

日本で早川書房から新書が出たのが2022年?

リチャード・オスマンさんは1970年生まれのようなので

わりと最近の本ですかね。

 

もうひとつ、

「レックス・スタウト」さんて人の小説。

私の勉強不足かもしれませんけど

初めて知ったお名前ですが、

 

ウィキペディアさんによると

1886年生まれの

名探偵ネロ・ウルフの生みの親?

 

探偵「ネロ・ウルフ」も私はよく知らなかったのですが

シャーロック・ホームズと並ぶ人気の名探偵ということですし、

レックス・スタウトさん、

前後してデビューした作家が

ヴァン・ダイン

エラリー・クイーン

ジョン・ディクスン・カー

E・S・ガードナー

などだというのですから、結構すごい人っぽい。

 

レックス・スタウト「二度死んだ男」は

原題が「Man Alive」 ? 1947年の作品なのかな、

 

しかし

レックス・スタウトさんの作品、

日本では、訳されてなかったり絶版だったり

雑誌掲載のみで単行本になってなかったり…

と、日本ではあんまり読めなさそう。

 

野村胡堂先生が

このレックス・スタウト「二度死んだ男」を

知ってた可能性はあるよな…

 

と考えたところで、

「銭形平次 二度死んだ男」の初出は

昭和13年、つまり1938年だから

平次の方が先だったわー。

 

 

ところで

私などは「平次」といえば 「大川橋蔵」平次

なのですが、

 

888話も続いた橋蔵平次ですが、

野村胡堂先生が1963年没

橋蔵平次が始まったのが1966年ですから

 

実は胡堂先生は

橋蔵さまの平次を見ていないのですね…

今更だけど、ちょっと驚く。

ちょっと寂しい。

ぜひ胡堂先生にも見せてあげたかった。

 

 

てんとうむし

 

 

 

今回は、3人の妾

三者三様で読んでて楽しかったですねー。

 

 

小僧の勘次も楽しかったけど、

少年といえども十七歳の設定ですからね、

なんかどういうふうにやろうかとか、難しかった。

 

 

孫右衛門の生前の回想シーンですけど

読みの音が「なか」、だけで

 

「吉原 = なか」

 

って伝わりにくいかな、と

孫右衛門が吉原にいる感じを出してみたんですけど。

 

 
てんとうむし
 
 
今回は、ずっと家の中、夜だったので
背景がずっとあんまり変わらない感じだったのですけど
 
気がつくと夜が明けて
雨戸を開けると朝の光が差して
 
事件解決、
 
っていうのも、なんか良いですね。
 
 
 
 
というわけで、事件解決後、
朝の街を帰っていく平次と八五郎。
 
今回はラストの絵(寛永通宝入ってる方)に
エフェクトをかけたりしてですね、
アニメの「シティハンター」なら
「GetWild」がかかるような感じを出してみたつもり。
 

 

 

てんとうむし

 

 

ご視聴ありがとうございました!虹

 

 

てんとうむし

 

 

 

(七)

【戌刻】 いつつ 

夜八時頃。

江戸時代の時間

 
(八)

【向柳原】 むこうやなぎわら

神田川沿い、柳原土手の対岸あたり。

八五郎が居候している叔母の家がある。

 

 

 
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