「銭形平次捕物控 五つの壺(一)(二)(三)」野村胡堂 | ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

五つの壺 、ただいま準備中です。

 

雑談 第1回目です。

 

 

「銭形平次捕物控 五つの壺 」

 
「親分、長い間お世話になりましたが――」
八五郎はいきなり妙なことを言ひ出すのです。
まだ火の入らない長火鉢の前、
お茶をのんで煙草をふかして、
煙草を呑んでお茶を啜つて、
五尺八寸の身體が、ニコチンとカフエーンで一杯になつた頃、
何やら繼穗のない話を思ひ出したのでせう。

 

 

てんとうむし

 

 

予告編、登場人物のご紹介です。

 

コインたち 五つの壺 登場人物紹介 コインたち

 

クローバー 神田の平次

明神下に住む岡っ引き。

通称・銭形平次。

クローバー 八五郎

平次の一の子分。

通称・ガラッ八。

クローバー お靜

 平次の女房。

 

あじさい 加納屋五郎次

浅草福井町の両替商。
当主は代々瓶一杯の金を貯めるしきたりがあり
隠された場所は当主しか知らないと言われている。

あじさい 忠吉

加納屋の番頭。

あじさい 香之助

加納屋の若い番頭。

あじさい お組

加納屋の遠縁の娘、
下女代りに働いている。

あじさい お富

加納屋の下女。

あじさい 猪之松

加納屋の下男。

 

ヒマワリ 練太郎

加納屋の息子。

父の五郎次の仲たがいして

今は本所に暮らしている。

ヒマワリ お綾

練太郎の女房。
 
チューリップ赤 三輪の万七
平次をライバル視するベテランの岡っ引き。
 
 
 
てんとうむし

 

 

「五つの壺」です。

 

秋らしい…という話題はそんなに出てきませんが、

秋のお話みたいですね。

平次が

「秋風が身にしみるよ」

と言ってます。

 

 

お話の出だしは、

八五郎が平次の家に来て

お金を貯め始めた話をするところから…

 

 

八五郎、十文、二十文、と叔母さんに預け続けて、

今は 六百二十四文 貯めたようです。

 

しかし平次は

「六百文や七百文は金とは言わない、それは銭だよ」。

 

そして八五郎は

六百二十四文 叔母さんに預けたけれど、

二分二朱と十六文 叔母さんから借りた模様。

 

現代ならいくらくらいになるのか考えてみましょう。

 

小判一枚(一両)が…

●二分金なら 二枚

●一分金なら 四枚

●二朱金なら 八枚

●一朱金なら 十六枚

●一文銭 なら 四千枚

 

なのは、上の絵に描いたとおり…

 

で、

一両 = 現代の5~10万円とすると、

 

一文 = 12.5~25円だから

 

624文は 7,800~15,600円か。

八五郎が貯めたお金がこのくらい。

 

同じく

二分 = 25,000~50,000円

二朱 = 6,250~12,500円

十六文 = 200~400円

だから

八五郎が叔母さんから借りたお金が

31,450~62,900円くらい。

 

合ってます?

 

江戸時代のお金の話

「八五郎手柄始め」 辺りにも書いたけど、

説明の図(?) 久しぶりに描いたな。

 

 

ところで、

「あっしも算盤(そろばん)の方は不得手でね、

一つ親分にパチパチとやって貰おうと」

という八五郎に、

 

「算盤なんか俺の屋敷にあるものか、

俎板かなんかで間に合せて置け」

 

という平次のセリフがツボです。

平次時々おもしろいこと言う。

まな板でどうしろというのか。

 

 

てんとうむし

 

 

 

というわけで 

今回もしばらくお付き合いのほど、

宜しくお願い致します! 

 

次回につづく!猫あたま

 

 

 

てんとうむし

 

 

(一)

【五尺八寸】 ごしゃくはっすん
一尺=約30センチ、一寸=約3センチ なので

八五郎の身長、174㎝くらい?

 

【向柳原】 むこうやなぎわら

神田川沿い、柳原土手の対岸あたり。

八五郎が居候している叔母の家がある。

 
六百二十四文 ろっぴゃくにじゅうよんもん
上記の計算の通りです。
八五郎が貯めたお金、7,800~15,600円くらい。
 
二分二朱と十六文 にぶにしゅとじゅうろくもん
同じく、八五郎が叔母さんから借りたお金、

31,450~62,900円くらい。

 
二分金 にぶきん
一両は 二分金二枚なので
一両 = 現代の5~10万円とすると、
25,000~50,000円くらい。
 

(二)

浅草福井町 あさくさふくいちょう

現代の台東区浅草橋、

浅草橋駅の周辺くらいでしょうかね。

 

一斗 いっと

約18ℓ。一升の10倍です。

瓶の大きさが一斗くらいとして…

小判なら何枚入るでしょうか。

 

【三千両】 さんぜんりょう

一両= 5~10万円くらいとすると、

1億5000~3億円くらい?

 

【五千両】  ごせんりょう 

一両が現代の 5~10万円とすると、

2億5000万~5億円くらい。

 

 

(三)

【辰刻半】 いつつはん
朝9時頃。

平次と八五郎が加納屋に着いた時間。

江戸時代の時間

 

十二三間 じゅうに、さんげん
一間 = 約1.8mなので
21.6~23.4mくらい。
加納屋の大きさ、20m強くらい。
 

【番頭】 ばんとう
江戸時代の商家の役職のひとつ。
番頭は、商家で、使用人の内で最高の地位にあるもの。
10歳前後で小僧として住み込んで、→ 手代 → 番頭 となる。

 

 

 

 

 

 
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