「銭形平次捕物控 影法師 解決編(一)(二)(三)」野村胡堂 | ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

「影法師、YouTubeで朗読を公開いたしました。

 

 
影法師に憑かれる――
そんな馬鹿なことと思ひながらも、
彦太郎の顏や樣子を見ると、
それを一概に笑ふわけにも行きません。
 
 
てんとうむし
 
 
今回はいつもより少し長い作品なので
展開が少し複雑ですね。
 
最初は、
彦太郎は
市十郎の甥で菊屋の養子
義理があるから
市十郎が自分の娘お染と一緒にして跡取りに、
と考えているという話でしたが
 
調べが進むうちに
先代主人の本当の甥は彦太郎で、
市十郎夫婦の方が先代の養子だったことがわかります。
市十郎の妻・お世乃が貰い娘で
市十郎は婿に入った元番頭だったそう。
 
 
それから
最初は
彦太郎が義理の父の妾・お袖に横恋慕してたように
思われていましたが、
実は、彦太郎とお袖は幼馴染
そもそも二人が両想いだったんですね。
 
 
八五郎の捜査能力もすごいですが、
また、平次に報告にくる下女のお万の場面もおもしろい。
 
 
35、6の、出戻りで達者な女、
お節介なだけに人が良い、
どんな喋りにしようかなーと思いましたが、
まあ、読んでるうちに楽しくなっちゃって。
 
 
てんとうむし
 
 
今回は、主人の用心棒で
山伏崩れの佐多田無道軒
なかなかすごいキャラクター。
 
 
總髮に無精髯、眼が細くて蟲喰ひ眉で、
鼻がシラノ・ド・ベルジユラツク風で、
唇の厚い、首の短かい、まことに怪奇な風貌
 
と指定も多く…
シラノ・ド・ベルジュラック風って。
シラノ・ド・ベルジュラック
フランスの剣術家、思想家?
舞台のタイトル(主人公)でよく名前を聞きますけど、
実在の人物だったんですね。
 
八五郎の話の中で
 
(無道軒が)
主人の殺された部屋の眞つ下に陣取り、
下手人を斬り殺すんだと言つて、
馬糞臭い抹香を一升五合ばかりも焚き、
獨鈷を横喰へに、揉みに揉んでの荒行
 
っていうのが出てきて
荒行って。
なんかすごい火を炊いたり水に打たれたり、
そんなイメージですかね。
 
「獨鈷を横喰へ」も、
独鈷…金剛杵ともいう仏具ですね。
画像などを見ると、ああ!見たことある!って感じですが
そういえば、どうやって使うのかって考えたことないな。
「独鈷 使い方」で検索しても詳しい使い方などは出て来ず。
 
とりあえず、家の中じゃ火は炊けそうもないし当然水も、
とりあえずなんか御簾の前で幣を振ってるような?
 
ともかく、無道軒自体がインチキっぽいので
そんなに詳しくホンモノっぽくなくてもどうにかなるでしょう、
とこんな感じになりました。↓
 
 
「猫又法印」 ねこまたほういん
 
と複合後になる場合は中高アクセントになるので
 
「法印」という言葉も
ういん と頭高かと思ってたら、
アクセント辞典をみたら
 
「法印」 ほういん
 
と平板になるみたい。
 
ところで、猫又法印・無道軒初登場前
階下から無道軒の怒鳴る声が聴こえてくる…場面では
ここ(平次のいる二階)ではなく
階下から聴こえる感がほしくて
多少マイクを外して録音しましたので、
あの、失敗でマイク外れちゃったんじゃないので
安心してください。
 
…あれ、「マイクを外す」
声優の業界用語なんでしょうか?
説明すると、
セリフを喋るときに
マイクの中心から少しずらした位置で録音する…
って感じでしょうか。
 
 
 

 

次回につづく!猫あたま

 

 

 

てんとうむし

 

(二)

【抹香】 まっこう

粉末状の香。

 

【獨鈷】 どっこ

金剛杵(こんごうしょ)ともいう。

仏教の一部の宗派などで使われる仏具。

 

 

 

 

 
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