「銭形平次捕物控 八五郎の恋(五)(六)(七)」野村胡堂 | ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

「八五郎の恋」

YouTubeちゃんねるにUPいたしましたー。

 

 

雑談 第3回目、最終回です。

 

 

「銭形平次捕物控 八五郎の恋」

 

 

それから二日目。
「ところで、八」「ヘエ――」
平次のところへ行った八五郎は、
妙に
ったい笑顔に迎えられました。
「あの娘はどうだえ」「ヘエ――」
「まだモノにならないのか」
「ありゃ
鑑定(めがね)違いですよ、親分の前だが」
八五郎は照臭く頸筋を叩きます。

 

 

てんとうむし

 

 

今回もたくさんの登場人物が出てきましたが。

 

 
 
「五十年配の人摺れのした男」 とか
「四十男のしたたかとか
原文に説明があるときは
イラストを描く場合もそれと違っちゃいけないと
気を使ったりもするのですが、
(いや、でも実際は“したたか額”って
なんだかよくわからない(^^;)
 
軽業一座の倉松なんか
あまり説明がなかったので…
私の勝手なイメージとしては、
「名探偵コナン」の山村警部のような感じ。
 
や、似てるかわかんないですけど(^^;
 
ところで、超余談ですけれども、
「名探偵コナン」の山村ミサオ警部といえば、
声優は古川登志夫さん
古川登志夫さんの演技を
作者の青山剛昌先生がお気に入られて
山村刑事が準レギュラーになったという話を
Wikipediaで読みました。
 
さらに、古川登志夫さんといえば
「うる星やつら」の諸星あたるくんで、
おなじく「うる星やつら」のラムさんの声の
平野文さんが声を担当しておられる若狭留美先生
山村警部が一緒に出てきた回は「うる星」ネタ満載で、
ファンとしては神回だったなあと思います。。。
 
超余談すみません(^^;
 
 
ところで、余談ついでに。
 
最近、「東映時代劇YouTube」チャンネル
大川橋蔵さまの銭形平次
1話ずつ一週間限定配信で配信されているのですが、
先日流れていた第26話に、
子役時代の、声優さん堀川りょうさんが出ておられました。
 
堀川りょうさんといえば、
「名探偵コナン」の服部平次にーちゃん
もちろん、平次にーちゃんの“平次”は
「銭形平次」の平次ですから…
なにか感慨深いものがありますねえ。

 

 

てんとうむし
 
 
さて、そろそろ、今回も
注意ネタバレなお話に…
まだ最後まで読んで(聴いて)いない方は
ご注意を。
 
 
さて。
江戸を騒がす凶賊が、
先日平次と八五郎の話の話題にものぼった
お琴さん…中江川平太夫の養い娘、
の家にも押し入ったというので、
平太夫の家にしばらく居候することになった八五郎
 
しかし、凶賊はその後も
両国の酒屋・枡屋を襲ったり、
末広町の女隠居の家に押し入ったり、
 
その度に
枡屋近くの軽業小屋の者たちが疑われたり、
筋違見附で大道易者をしている
浪人・大谷道軒が疑われたり。
捜査範囲はどんどん広がっていきます。
 
 
しかし、ある日、
 
「ところで、八、あの娘はどうだえ。
まだモノにならないのか」
 
と、八五郎とお琴の仲の進展を心配した平次が
 
「今晩あの平太夫の前で、
あの娘を嫁にくれと言ってみるんだ」
 
と助言をしてから、風向きが変わります。
 
おそらく、八五郎が
平次の助言に従った後…
 
兇賊が、再び
平太夫の家に入ります。
 
寝ていると思われた八五郎を襲った凶賊…
しかし、当の八五郎は布団に寝てはいなかった!
戸棚の陰に隠れて、凶賊の襲撃を待ち構えていたのです。
 
逃げようとする曲者が外に出ると、
そこに待っていたのは平次。
 
曲者は、年寄だと思われていた
中江川平太夫その人でした。
 
平太夫は本当は年寄ではなく
娘と称していたお琴も本当は妾だったのでした。
 
 
 
いやいや、しかしですね、
 
 
今回は、結末まで読むと
中江川平太夫が実はそんなに年寄でないことが
わかるんですけれども、
お話冒頭では、年寄に見えなきゃいけないという
イラストの匙加減(?)が難しかったですね(^^;)
 
あれだけ多様な被害者・容疑者が出てきたのに、
その人たちは、実は一切兇賊とは関係なく、
実は一番最初から出てきていた
平太夫が犯人
だったというのも
なにかおもしろい展開でしたね。
 
 
てんとうむし
 
 
後日、また八五郎に絵解きをせがまれる平次。
 
結局、平太夫の妾・お琴は
その後、行方知れず。
 
実際のところ、
お琴がどんな娘だったのか
嫌々ながら平太夫の妾にされていたのか、
八五郎たちが思っているより
もっともっとしたたかな女だったのかは
わかりませんが―――。
 
 
「悪いことは言わねえ、
武家の娘などに思いをかけるより、
煮売屋のお勘子で我慢しておくのさ」
「煮〆を腹一杯食ってよ、
町内のお湯を買い切って三日ばかりつかってみねえ、
こいつは大名にもない
だぜ」
 
と、いつもののどかな親分子分の会話に戻る
ラストシーン。
 
 
「八五郎の恋」も
これにて一件落着です。
 
 
てんとうむし
 
 

 

ご視聴ありがとうございました!虹

 

 

 

てんとうむし

 

 

(五)

百二十両 ひゃくにじゅうりょう

一両=5~10万円としたら
百二十両は、600~1200万円くらい。
 

子刻 】 ここのつ

夜中12時頃 。

 

【丑刻】 やつ
現在の午前2時頃。

 

【丑刻半】 やつはん

夜中3時頃。

江戸時代の時刻の詳しい解説はこちら

江戸時代の時間

 

【四半刻】 しはんとき
約30分。

 

【黄八丈】 きはちじょう
八丈島に伝わる草木染めの絹織物。
島に自生する植物で、黄色、鳶色、黒に染められた糸を
平織りまたは綾織りに織り、
縞模様や格子模様を作ったもの。

 

【総髪】 そう はつ
男子の結髪のひとつ。
月代(さかやき)を剃(そ)らず、
伸ばした髪の毛全部を頭頂で束ねて結ったもの。
近世、主に儒者・医者や山伏などが結った髪形。
そうごう。そうがみ。

 

(六)

【一刻】 いっとき

江戸時代の時刻制度。
日のあるうちを昼、日が暮れれば夜。
昼夜をそれぞれ6等分したのが一刻(いっとき)。
だから、季節によって変動する。
夏至の頃の一刻は約2時間40分、冬至の頃は約1時間50分。

 

(七)

 かもじ

日本髪を結う時に、
長さが足りない部分などに使う付け毛、みたいな。

 

 

 

 

 

 
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