銭形平次捕物控 平次屠蘇機嫌(五)(六) | ゆづき24時 2nd

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銭形平次捕物控「平次屠蘇機嫌」

 

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今回は(五)(六)について。
 
 

youtube 銭形平次捕物控「平次屠蘇機嫌」



家主の倉賀屋から、
「さざなみ」の後の店を借りた平次。
さざなみの後をかりたのだから、
始めるのは勿論、食物屋。
「八、いよいよ商売替だよ。
俺は帳場へ座るから、手前は板前、
お静は下女で お品さんに手伝って貰って、
これはお座敷女中」
「大変なことになったね、親分」






てんとうむし




ではでは、「平次屠蘇機嫌」登場人物のご紹介。


むらさき音符 銭形平次
神田明神下に住む岡っ引き。

むらさき音符 八五郎
平次の一の子分。

むらさき音符 お静
平次の女房。

むらさき音符 笹野新三郎
南町奉行与力筆頭。平次の良き理解者。


ブルー音符 石原の利助
平次をライバル視するベテランの岡っ引き。
今回は名前のみの登場。

ブルー音符 お品
石原の利助の娘。
利助が身体を壊してからは、
利助の代わりに子分たちを采配する快活な女性。
今回は名前のみの登場。


ピンク音符 さざなみの番頭
四十がらみの、世辞のいい男。

ピンク音符 倉賀屋 総七
さざなみの家主・倉賀屋の主人。五十がらみ。

ピンク音符 虚無僧たち
平次がさざなみの後に出した店に来た客。
お年玉の手拭を要求してきた。



てんとうむし



そういえば、
お話の冒頭に出てきた、
料理屋「さざなみ」の店先にかかっている
浅黄色の暖簾


「あさぎいろ」

と聞くと、あの、新撰組カラー
薄い紺色、鮮やかな青、を
思い浮かべるのですが、
新撰組の 「浅葱色」 と、
こっちの 「浅黄色」 は違う色のようですね。


調べてみると、


浅葱色(あさぎいろ)とは、ごく薄い藍色のこと。
数値で言うと、
RGB 0,164,172。

浅黄色(あさぎいろ、あさきいろ)は、薄い黄色。
RGB 255、204、51。
#FFCC33。


こんな色。
うーん、この色だと、「浅黄色」、
薄い黄色ではなくわりと濃い黄色のような気もするけど、
数値的にはこんな色。のはず。
 


そして、
暖簾に染め出されていたという模様は「鎌輪奴」。
「鎌輪奴」、こういう模様です。

歌舞伎の市川家で用いられて、
人気になった模様だそう。



てんとうむし



そういえば、
(六)でわかる、虚無僧たちから渡された
紙切れにあった暗号の場所。



【宇津谷峠】 うつのやとうげ
静岡県静岡市駿河区宇津ノ谷と
藤枝市岡部町岡部坂下の境にある峠。
標高170メートル。

【薩埵峠】 さつたとうげ
静岡県静岡市清水区にある峠。
東海道五十三次では由比宿と興津宿の間。

【蒲原】 かんばら
静岡県の中部、庵原郡に位置していた町。
江戸時代は蒲原宿が置かれ、
宿場町として機能していた。

【小夜の中山 さよのなかやま
静岡県掛川市佐夜鹿(さよしか)に位置する峠。
最高点の標高は252m。
宿場では金谷宿と日坂宿の間に当たる。
箱根峠や鈴鹿峠と列んで、
東海道の三大難所として知られる。

【鈴鹿峠】 すずかとうげ
三重県亀山市と滋賀県甲賀市の境に位置するの峠。
標高は357m。

【箱根】 はこね
静岡県に近い神奈川県南西部の一角。
箱根カルデラ近辺の一帯を指す地名。
 
 

ひとつひとつ見ていくと、
おそらくこの虚無僧たちが
東海道 を辿ってきたのだなーとわかる。
ああ、それはまたこの先の話でも
説明されてるんですけれども。



ところで、
歌川広重の「東海道五十三次」の中の
蒲原宿を描いたもの。
雪深い宿場の様子を描いたもので、
名作とされるものだそうですが、
温暖な蒲原の地で雪深い景色は考えにくく、
越後の国の蒲原と
勘違いしたとの説もあるそうですが、
真偽は不明だそう。
(「第4回江戸検問題公式解説集」より)
 

↑うちにあった、東海道五十三次の印刷されたマッチ箱!!
これが蒲原宿の絵。




次回へつづく  猫あたま
 
 
 
てんとうむし
 
 

(五)
【家主】 おおや(いえぬし)
いえぬし。長屋の大家のこと。
家守(やもり)、大家(おおや)とも言う。
地主から給金をもらって、
地所や住民の管理をする。
この字に「おおや」と当てている理由は、
この辺を見てもらえれば
「銭形平次捕物控 酒屋火事(二)」

【当り箱】 あたりばこ
硯箱すずりばこの忌み詞。
「すり」をきらっていう。

【巳刻】 よつ
朝10時頃。

【半刻】 はんとき
約一時間。



(六)
【二刻】 ふたとき
江戸時代の時間のかぞえ方で、
約四時間。一刻は約二時間。
厳密には、昼夜や季節によっても違う。

【大川】 おおかわ
東京都を流れる隅田川の下流部における通称。

【矢立】 やたて
筆と墨壺を組み合わせた、携帯用の筆記用具。
 

矢立。こんなん↑
 
 
 
てんとうむし