もうひとりの私を育てる
暑い夏、七月からずっと続いて八月中旬、蒸発するくらいの感覚です。
でも夏が去ると、秋の虫と秋風には寂しいものを感じます。
充分に効いた冷房の中で、デザートを頂きました。
上品に食べる気品と器用さに欠ける田舎のハゲ親爺は、クルミをフォークで採り損ね、一つ落としてしまいました。
勿体ない。
みんなどうやって食べているんだろう。
場違いな場所の片隅で小さくなって独り珈琲を飲んでいると、
もう一人の私を育てている感じがします。
別の店ではケーキを頂きました。
とってもおいしかった。
もう一人の私は少し慣れてきました。
嘗ての教え子二人が一緒に行ってくれるそうです。
お一人は幼児連れです。
お一人は体内に育んでいらっしゃいます。
お二人は、未来と一緒に生活しています。
過去と一緒に生きている私にとって、彼女らと会うことは未来との出会いです。
場所、時間、日にち。
どこにしようか。
楽しみです。