私の青春そのもの、カレンカーペンターと山本潤子
楽曲のコメント中に曰く、
僕らにとっては「山本潤子」さんが青春そのものなんです
という言葉は、もしかしたら多くの方が意識している、或いは意識していない心の奥底を代弁しているかもしれません。
山本潤子さんとカレンとの重なりについて論評する文章をどこかで見かけたようにも思います。
お二人の歌声には、宇宙の深遠まで到達する響きがある、そう感じてしまいます。
人それぞれの鑑賞によって様々だと思いますが、私には深い印象が水面の月を揺らすことなく伝わってくるのです。
この時代とともに若かった私も、ある意味同時進行で聴いて参りましたが、山本潤子とカレンの歌声には毎回、今でも揺さぶられます。
もう青春という時代は遙か彼方の遠い波紋でしかなく、百数十億光年の彼方で静かに輝く、宇宙創生期の頃を伝える光の生き残りみたいに感じてしまいます。
人格を創り出す時間が始まって、不器用ながらもなんとか精一杯生きようと試行錯誤しましたが、何もなすことができなかった愚かな時期となりました。
しかし、その背景を奏でていたのは山本潤子とカレンの歌声です。
取り分け卒業写真の一節でした。
気持ちの良い音が全天に満ちて、背景放射のように聞こえ、愚かな人生を慰めてくれるかのようでした。
力強くないようでいて、エネルギーの高い波のように揺さぶってきます。
不思議な深遠さです。
今後の十年を最強最後の十年とすべく、無駄な抵抗を続けてトボトボと歩いて参ります。