苦手科目対策と非中心科目対策は合格するために重要であり効果的でもあること | 最強最後の十年を望む

苦手科目対策と非中心科目対策は合格するために重要であり効果的でもあること

苦手科目については本格的な対策をせず、本番を迎えてしまう受験生は少なくないようなのです。

 

とても、もったいない話です。

国立大学の受験生は理系、文系によって自分の得意科目と苦手科目の差が顕著になりやすいかもしれません。

勉強計画を立てても、嫌いな科目にはなかなか手が出ないということもあります。

合計得点で合否が決まる場合、得意科目で頑張るからいいやという安易な方向に流れて、本番で失敗というケースが少なくありません。

実は、これは安易な方法ではなく、逆に困難な方法なのだと思います。

ある程度以上できる科目の得点を更に伸ばそうとするのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

出来ない科目の点数を伸ばすことの方が、可能性は高いと思われます。

50点を70点にするのよりは、80点を100点にする方が一般的に困難度は高いでしょう。

これは、家庭教師のアルバイトをすると良くわかるのですが、成績が悪い子の点数を上げる方が、成績が良い子の点数を上げるよりも簡単な場合の方が多い傾向にあります。

基礎を教えれば、点数が簡単に10点以上も上がることは珍しくありません。

これと同様に、苦手科目の基礎から中級を整えられれば、飛躍的に点数が上がることがあります。

苦手感というものが邪魔して、学力を向上させることを阻んでいることが大半だからです。

俺にはできない、私には無理というふうに考えてしまっている場合が多いのです。

得意科目の点数は、ほぼ飽和していると言って良いくらい出来ていますから、そこから更にアップを狙うよりは、出来ない科目の基礎を充実させて、簡単な基礎を自分のものとしてしまえば、得点力のアップを狙うことができるのです。

自分の例しか言うことが出来ませんが、私は文学部に入って統計学を使わなければいけなくなり、高校で全くわからなかったベクトルと行列、微分積分を習う羽目になりました。

こりゃ絶対無理だ、という感じで落ちこぼれつつ繰り返していましたが、最初は全く身につかなかった統計も、そのうち人に教えられるくらいになりました。

恐らく入学試験レベルの科目は、ある程度の繰り返しと根気でなんとかなるレベルにあると思います。

特に、苦手科目を平均点以上に押し上げることは、不可能なことではないと言っても良いのではないでしょうか。

仮に不可能だとしても、最初から捨ててかかるよりは、10点でも上積みする努力はすべきだと思いますし、それくらいは可能なはずです。

 

4、5年前のできごとですが、受験前年の12月初旬に世界史が全くできないという生徒が私の所に駆け込んできました。

 

英語と国語はできるのですが、世界史が偏差値50以下なのです。


早稲田が第一志望でした。

無理だ、そう思いました。


一橋大学志望の子が同じ様な出来具合で同じ時期から頑張って合格できたという例を知っていました。

 

国立大学の歴史科目は論述問題がメインです。

経済や運輸の発達、政治体制、農民町民の変遷など理論的なことを掴めばなんとかなります。しかし、クイズの様な暗記ものが中心の私大試験は短期に対策することは至難の業でしょう。

 

口では、頑張ればなんとかなると私は言っていましたが、とても無理だろうと思っていました。多くの方もそう考えるのではないでしょうか。

 

しかし、です❗

その生徒はセンター試験で世界史を八割取り、早稲田に現役で合格したのです。今、ある難関資格を得て社会に出て活躍しています。

 

これなどは極端な例かもしれませんが、やればできる、というのは本当です。

苦手科目と同じような傾向にあるものとして、あまり中心的ではなさそうな科目に対する対策を怠りがちになるということがあります。

古文、漢文、小論文、歴史の史料、図版、地図といったようなことです。

他の科目にもあると思います。
例えば英語なら、自由英作文、リスニング、アクセント、発音といったところです。

学校では科目になっていないか、一つの科目の部分でしかないものについては、つい対策が後手に回るということになるのです。

古文、漢文は授業がありますから比較的対策し易いと思いますが、小論文に関してはどう対処して良いかわからないといった理由から、受験直前にやればいいやといった感覚でいる場合が多いと思います。

小論文のテーマとなる時事問題については、1年を通して新聞や参考図書で勉強しておくなどということが必要になってきます。

また、表現の仕方、文章の字数によるまとめ方など、多くの重要な基礎がありますので、今から手をつけておかなければいけません。

小論文、現代国語、英語長文の三つは、私は相互に関係していると思っています。

いずれも読解ということが必要であり、読み取ることと、自分の意見を形成することが必要とされてきます。

記述式の解答がある国立の英語長文問題などは、小論文の問題に近い場合があるのではないでしょうか。

いずれにしても、これら古文、漢文、小論文、歴史の史料、図版、地図などといった、受験科目からは傍流とみなされ易い科目も、定期的に勉強する必要があります。

毎日やる必要はありませんが、1週間に一回は必ずやるとか、離れすぎない様にコンスタントにやっていくことが重要なのです。

小論文、自由英作文のある大学は、恐らくこれらの出来によって合格が左右される場合も多いと思います。点差が開き易いと思われるからです。

更に、試験時間対策についても早くから対策する必要があります。

問題の解き方を効率的にするとか、読むのを早くしたり、解き方を見つけるのを早くしたりと、地道な対策が必要になってきます。

この他にも、個人的な対策を取らなければいけないことが、そのままになっていないでしょうか。

ケアレスミスが多いとか、現代国語の問題がどうも旨く解けない、共通テストと本番入試の二つの勉強配分が旨くいかない、問題内容の勘違いをしてしまうなどといったことが、致命的なマイナスとして働くことがあります。

ケアレスミスを防ぐための練習などということは、みなさんやらないでしょうし、どんなことをすれば良いのかも考え付かないでしょう。

そして、また繰り返してしまうのです。

ケアレスミスというのは、犯したときにはとてもインパクトが強いものですが、時が経ってしまえば簡単なミスですので、すぐに忘れるか、対策も取らないですませてしまうのです。

日々の問題をやるときに気をつけていくしかないと思います。注意する意識、見直す意識というものが必要になってきます。

というわけで、皆さんなりに根本的な対策を取らずにきてしまっているものはないか、良く考えてみて下さい。

何もしないで、自然に良くなるということはありません。

注意して下さい。

 

あやまちすな、心して受けよ、ですかね。