危険を冒さない後ろ向きで、ひ弱な意見の持ち主が模試の評定者、つまりコンピューターです | 最強最後の十年を望む

危険を冒さない後ろ向きで、ひ弱な意見の持ち主が模試の評定者、つまりコンピューターです

自分の実力ではとても無理だ、と思うことを成し遂げようとするには、

非論理的な思考が必要だと思います。

 

模試の合格予想判定など、統計データによる予測は過去からの成り立ちと経過、そして現在の結果を観測して、できるだけ確からしい、確率的に起こり易いことを、なるべく誤差範囲を少なくして行います。

そこに飛躍的なものはありませんし、意志的なものも勿論存在していません。

 

つまり、自分をこれまでより飛躍的に高めようと思っても、それはできない、という答えしか返ってこないのです。

 

そういう科学的で論理的な、言い換えれば、危険を冒さない、非冒険的で後ろ向きな、ひ弱な意見の持ち主が、模試の評定者、つまりコンピューターです。

 

あなたは、発展性のこれっぽっちも無い、後ろ向き思考の機械の言うがまま、志望校を下げますか。

 

ハイハイしかできない赤ん坊を見た時、コンピューターは立って歩けるとは思わないでしょう。

立って歩いた経験もなく、だからこそ、歩けるというデータは皆無だろうからです。

 

経験の無い、誰も成し遂げたことがないようなことに対しては、人間も同様で、そんなことはできないと答えることが多いものです。

 

今から50~70年程度前の登山の世界も同じでした。

当時は七千メートルや八千メートルの高山では、酸素が希薄なため人間はその高度に達すると脳細胞が危険な状態になり、無事に帰還できても重い後遺症が残るとされていました。

 

ですから、ヒラリーとテンジンによるエベレストの初登頂は酸素ボンベを使用しています。

実際に七千メートルを超えると、テントの中で寝ているだけでも体力は消耗するそうです。

高所医学では、ヒマラヤの高山に登る場合、酸素の使用が当然とされていたのです。

 

但し、それ以前のエベレストなどの八千メートル峰に対する挑戦では、そのような知識が薄く、また携帯に便利な酸素ボンベも無かったのか、無酸素による登頂作戦が開始されていました。

登頂はなりませんでしたが、七千メートル以上を酸素マスク無しで登って無事帰還できていたのです。

 

飛行機などでいきなりエベレストの頂上につれていかれると、地上の三分の一以下の酸素濃度のため、人間はおかしくなるか、死んでしまうくらいのダメージを受けるそうです。

 

しかしながら麓からゆっくりと登り、徐々に高度に慣れる高度順化を行っていけば、人間の心臓と肺の機能だけで活動できるという証拠が既にあったのです。

 

それでも当時は、誰も八千メートル峰を無酸素で無事に登頂したものはいませんし、六千メートルや七千メートルに設置する登頂するための前進キャンプで、高山病で突然亡くなる登山隊員も少なくありませんでした。

 

七千メートル以上は酸素マスクの使用なくして登頂は有り得ない、

という意見が当時の正論でした。

高所医学の専門家も口を揃えて希薄な酸素の怖さを指摘していたのです。

 

ところが、です。

七千メートルの高山を無酸素で登る登山隊が出て、やがて八千メートル峰でも無酸素登頂が達成されます。

 

危険だ、自殺行為だ、人騒がせなことを異国の山でやるなという非難の中、進取の気質に富んだ登山者達は、次々とヒマラヤの高峰に無酸素で登頂し、無事に帰還してきました。

その中には、日本の革命的な登山隊も含まれています。

 

今では、八千メートル峰の困難さは高いということであり、そこに酸素ボンベを投入するということは、その大切な高さを六千メートルや五千メートルに引き下げて登頂を行うようなものだ、という意見を正論とする人がいるくらいです。

 

酸素の使用は、ハシゴを掛けて登るようなものだ、と言う人だっています。

デキナイ、不可能だと言われて、学問的にも否定されていたことを達成したのです。

 

出来る、という飛躍的な意志力と、達成するための意志力と実行力が求められてはきますが、やればできるということの良い例証だと思います。

 

このことに比較すれば、既に何人もの先輩たちがE判定、D判定で合格している実績と歴史を見るならば、模試の判定なんかに負けてはいられないでしょう。

 

もし今、そしてこれから、模試の判定に苦しんだり、

先生など周囲から志望校の下方修正を迫られたりした場合、

あなたが本当に行きたい大学なら、第一志望を堅持して、

そこにどうしたら合格できるのかを過去問と良く相談し、

確実に突破できるようにするべきです。

 

断固とした決断と、飛躍的な意志力と実行力で、

 

合格を勝ち取るべきではないでしょうか。