岩陰に咲く高山植物の様にたたずむ山川出版社
神田の駅で下車し、東京駅側にある改札から出て、
神保町やお茶の水方向である、山手線の内側へと通っている商店街を歩いて行くと、
やがて都心としては静かな通りとなり、マンションなども建ち並ぶ界隈となってきます。
商店の数は少なくなり、大手町とお茶の水駅とを結ぶ広い通りに出る、その一つ内側のブロックを通り抜けている、
土曜日には人影の無い道路へと右に曲がって入ります。
土日には静かに好きな本を読んだり、英文を読んだりできるコーヒーショップを目がけて歩いて行くと、
左側に煉瓦色のきれいで落ち着いたビルが見えてきます。
上の写真には写り込んでいない右側の端に入口があり、壁に『山川出版』と書かれています。
上の写真は道に面して造られているウインドウの、その二つを撮影したものです。
写真をクリックすると大きくなると思います。
左側のウインドウには日本史と世界史の書籍が飾られています。
ひっそりとした界隈で、平日でもあまり人影はありません。
土曜日や日曜日はほとんど誰もいないのが普通です。
おお、此処が山川か、初めて知る受験生は、たいてい驚きます。
私も最初に見たときには驚きました。
自分の知っている範囲にあるとは思いもよらなかったのです。
受験生を連れて歩くときは、大抵ここの前を通ります。
ある人にとっては、面倒な種を撒く出版社だと思うかもしれません。
日本史教科書の脚注なんて、あそこまでの詳細さはいらないだろう、と感じている人は少なくないでしょう。
でも、覚える必要がなければ、詳しい教科書で使いやすいと思う人が多いかもしれません。
そのたたずまいは、落ち着いた、品のあるものだと言っても良いと思います。
もう何年も前から、この出版社のビル付近を歩いてきました。
この出版社の書籍で日本史や世界史が得意になった受験生もいます。
ウインドウには、受験のためではなく、楽しんで読んでみたい歴史書籍も飾ってあります。
山川出版があることで、この通りでは、いろいろと思索やもの思いをさせられます。