稲本龍馬

稲本龍馬

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アメリカ、ミズーリ州、スプリングフィールドでの事。

自分はヒッチハイクで次の目的地、セントルイスを目指し、高速道路入口に立っていた。

高速道路の隣は中学校のグラウンドで体育授業をやっていて、グラウンドを走る子供達はみんなでとおる度に自分に手を振ってくる。

その元気に負けじと自分も両手で大きく手を振った。笑

何度も何度も。笑

ヒッチハイクを初めてから暫くすると、女性2人(片方は妊娠している)が高速道路出口あたりで何かボードを掲げて立ち始めた。

何をしているのだろう。ホームレスの様にお金が無く、子供を育てる為のお金をせがんでいるのだろうか。と考えながら見ていると自分が見ている事に気づき、こちら側へ歩いて来た。

「ガソリンが切れた上に今お金が無いから幾らかお金をくれないか?」と。

自分は本当にお金が無かったので断った。

しつこく少しでも良いからとせがんできたが渋々了承してくれて、今度自分のヒッチハイクの事について聞いて来た。

するとガスマネーが溜まったら乗せてやるから車で待ってろと。

少し信用できなそうだったから断ったが、遠慮するなって言われたからまぁいっかってな感じで待つ事に。

駐車場の近くの球場で中学生が野球の試合をしていたので、外野フェンス裏の芝生でそれを観ていた。

そりゃあアメリカ人、投げ方も打ち方もメジャーリーガーばり(笑)

こんな所でも俺アメリカ感じてるわぁ。笑、って思いながら試合観ているうちに先程の彼女らのお金が貯まったみたい。

車には妊娠している人の夫が乗っていて、オープンスポーツカーに四人一緒に乗ってガソスタに向かった。

話を聞くと、30分で80Backs(80ドル、日本円で8000円)貰えたみたい。

ガソリン代にしては多過ぎる。

すると彼女らは残ったお金でビールを買ってきて運転しているのにも飲み始めた。

やっぱこれヤバい人達だったわー(笑)だけどもう乗ったからにはしょうがない(笑)と心の中で笑いながら
そのまま乗せて貰った。

が、時間はある事をうっかり言ってしまったのでドライブに行く事に。

さすがスポーツカー乗り。スピードは速いわ、コーナーは攻めるわでかなり恐かった(笑)

それにまして酒飲んでるし(笑)

因みに運転は30後半の女性、マリリン(笑)

森に入ったと思いきや、いきなり出て行って帰って来ると全身びちょびちょ。

暑かったから川で少し泳いで来たらしい。

自由にも程があるよ(笑)

濡れたままドライブ開始。スプリングフィールドの中心街へ。

走る車を縫う様に追い抜かしていく。最早ジェットコースター並。

信号で止まる度に隣の人に向かってピースをする。反応が悪いと思いっきりデカイ声でFuck!!!!!と中指を立てる。

この運転手のマリリン、運転しながらずっと電話して誰かと電話で喧嘩していて何度もFuck!!!とかと言っていたけど、こんなにFuckって使うものなのかぁ。って感心していた(笑)

暫く街中をドライブしていると喧嘩相手(夫で、子供を連れて逃げられたみたい)を見つけて追いかけ始めた。

いわゆるカーチェイスの始まり。

信号は余裕で無視。

いやーこれはヤバい状況になってきたなぁと、シートベルトをきつく締め直して車にがっしり捕まった。

その追っかけている相手、夫と電話しながらの運転だったからマリリンの怒りは増していく。

それと比例して運転荒さも増してさ。

さすがに笑えなくなってきた。

幾度も車にぶつかりそうになり、
何度死にそうになった事か。

心臓はバクバク。

相手の車(いわゆるアメリカのトラック、バンの様な車)の前に入り、急ブレーキ。

ギリギリで衝突しなかったが、相手はまた逃走。

それでも追いかけた。

急ブレーキを踏み、後輪を滑らせてUターンなんて何度した事か。

何度も繰り返してキリがつかないから、マリリンは助手席に乗っている友達にトラックに向かってビンを投げる様に言った。

ビンを投げる。

自分は心の中で「外れろ!」と叫んだ。

運良く外れ、ビンは地面で割れて辺りに散らばった。

安心はしたが、自分の心はテンションが上がりだんだんと狂った様に楽しくなって来た。笑

さっきの心臓のバクバクとは違い、楽しさからの興奮。

相手は裏道へ入り、線路抜けていく。

トラックはデカイから線路は抜けられたが、こっちはスポーツカー。

流石に捕まえられ無いと断念してそこでカーチェイス終了。

マリリンは怒り狂った様に車の後輪を滑らせ、車ごと土ぼこりを上げながら回る。

終わった後、みんなスッキリした様に大声を上げた。

すると自分に楽しかったか?と聞いてきた。

最高に楽しかった!って答えると、

「これで楽しめたらお前はもうアメリカ人だ!Welcom to America!」だってさ(笑)

そこで皆がっちり握手(笑)

絶叫マシーンなんか最高に楽しくて興奮した!(笑)



……でももうやりたくないけどね。笑