トルティーヤの可能性【スペイン巡礼日記 #28】 | ハゲとめがねのランデヴー!!

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『深夜特急』にあこがれる妻(めがね)と、「肉食べたい」が口ぐせの夫(ハゲ)。
バックパックをかついで歩く、節約世界旅行の日常の記録。

 

トルティーヤは巡礼食

 

さて、このようにスペイン巡礼も終盤であるが、ゴールの前にまとめておきたいテーマがわたしには残っており、それはトルティーヤである。

 

トルティーヤとはスペイン風のオムレツのこと(ただしメキシコで「トルティーヤ」はトウモロコシ粉で作った皮を指す)。

基本的に具はポテトのみかポテトとタマネギの2種であり、その隙間に卵液が行き渡った分厚いオムレツである。

 

トルティーヤはバルの定番メニューの一つであるので、巡礼中のエネルギー補給や昼食代わりによく食べている。

比較的安価で、腹持ちがよく、栄養価の高い卵をふんだんに使っている。

というわけで、スーパーのレンチントルティーヤを含め、巡礼中ほぼ毎日食べていた。

 

しかしそのトルティーヤも一様ではない。

特に巡礼初盤から中盤、バスクやカンタブリアのバルではさまざまにアレンジしたトルティーヤを見かけた。

 

それは「ハムとチーズをのっけました」という想像の範囲内のトルティーヤもあれば、もっと複雑な味を付け加えたものもあった。

 

さらに焼き加減についても、卵がかたくなるまで焼くか、半熟でくいとどめるかで食感が違う。

 

わたしは卵については半熟ネチョネチョ、ポテトはかための歯ごたえありが好みである。

 

われわれのブログに情報価値はなく、チケットの買い方や観光名所への行き方などはまったく出てこないが、今回に限っては「トルティーヤを作るときの参考にしよう」「巡礼中はこれを食べてみよう」「トルティーヤの新たな一面を知って人生が豊かになった」など誰かの役に立つのではないかと思う。

 

とにかくトルティーヤとひとくちに言ってもアレンジの方法は多彩であり、無限の可能性を秘めている料理なのである。

 

以下は巡礼中に出会ったトルティーヤの抜粋である。

 

 

(サンタンデールの老舗カフェ La Viña にて。

基本のトルティーヤにハム、チーズ、マヨネーズ、薄焼き卵が載っている)

 

(海辺の町カストロ・ウルディアレスのバル La Darsena。

たっぷりのツナが、薄焼き卵がはじけるくらいのっかっている。

ポテトが大きめに切られており、シャキシャキした食感でよい。

 

ちなみに手前の生ハムと赤パプリカのピンチョスは、ハムの肉々しい味がものすごくうまかった)

 

(ビルバオ美術館近くのカフェ Brighton。

小さなかわいい内装でトルティーヤの種類が豊富だ。

 

上がツナとカニのすり身、下がカニカマ。

特にカニカマはプリプリしていて海の味がした)   

 

(海を臨むバル La Mala Juana にて。

右はひき肉とチーズでピザ風トルティーヤ。

左は店の客から「これが一番だ」と言われたもので、炒めた甘いタマネギとチーズが乗っている。

チーズにクセはあるが組み合わせは悪くなく新しい味)

 

(サンタンデールのトルティーヤ店 Bodi Mercadoにて。

ここの特色はネチョネチョした黄身の味の強い卵液であり、細かいポテトとタマネギが甘く感じられる。

正直言うと上に何も乗っかっていなくても充分特色があり、うまい。

デザートを食べているような特別感があり、翌日もまた食べに行った)

 

(同じ店のカニカマ乗せ)

 

(これもサンタンデール、トルティーヤ専門店 Quebecにて。

胡椒のきいたマッシュルームがぎっしり。

卵は半熟ネチョネチョ系でとろける。

 

ここも2回食べに行ったほど気に入った店であり、サンタンデールはさすが大都会、進化系トルティーヤが充実していた)

 

(同じ店のエビアリオリ。

エビのほか、でっかいシラスのような何かがはさまっている。

独自のメニューは他にも何種類もあったが、「これを超えるアレンジはあるまい」と思うほど絶品で2度食べた。

巡礼中一番おいしかったトルティーヤ)

 

以上は「ポテト(とタマネギ)の上に何かのっけたトルティーヤ」であるが、一度だけ、生地に別の具材を混ぜ込んだトルティーヤに出会った。

これは巡礼終盤、ガリシア州でのことだ。

 

(巡礼路から少し寄り道したバル O Barrioにて。

ニンジンとピーマンも生地に入っており、おいしく珍しかったので昼食用にもテイクアウトした)

 

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