スリランカの台所をたずねて【前編】 | ハゲとめがねのランデヴー!!

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『深夜特急』にあこがれる妻(めがね)と、「肉食べたい」が口ぐせの夫(ハゲ)。
バックパックをかついで歩く、節約世界旅行の日常の記録。

スリランカの台所

 

スリランカの宿や個人のレストランなどでわたしは、さりげなくこうアピールしていた。

 

「夫は料理が趣味で、スリランカカレーに興味を持っているんです!」

 

カレーの作り方を教えてもらえるんじゃないかという下心があったからだが、ありがたいことに宿と個人レストランの計3か所で作り方を教えてもらうことができた。

 

夫は動画で記録し、わたしは通訳兼メモ係。

 

夫よ、わたしの通訳がタダだと思うな。

コツをちゃんと覚えて日本で再現するんだぞ。

 

そうプレッシャーをかけつつ、いそいそと台所を覗きにいった。

 

 

見せてもらった台所はどこも質素であった。

 

まず目を引くのは薪と土鍋。

ガスコンロも使うが、燃料となる木が見つかる田舎の地域では薪のほうがよく使われるという。

節約の必要やインフラの不安定さも薪使用の理由ではないかと思う。

 

そして日本ではコンロ2つのみの家庭はめずらしくないが、スリランカは品数が多いのでコンロはもっと必要であり、ガスと薪を併用している家もあった。

薪とココナッツの殻にマッチで火をつけ、その上に土鍋を置くのがスリランカのスタイルだ(教わったのはキャンディ、ヌワラ•エリヤ、シギリヤで比較的田舎だったため都市部のコロンボでは台所風景が異なると思う)。

 

そして棚にはスパイスの瓶が並んでいる。

スパイスはホールで買い、カレーパウダーは自分で配合したホームメイド。

調理の直前にすりつぶしている場合もあった。

 

印象深いのはココナッツの存在感だ。

ココナッツというのは、カレーに使うミルクにも和え物の具材にもオイルにも燃料にもなる。

スイーツにもおかずにも使われ、さらに飲み物にもなる。

 

ココナッツはスリランカの食の全般に行き渡っていて毎回の食事に欠かせない。

日本がコメ文化だという以上に、スリランカはココナッツの食文化圏なのだなあと思う。

 

 

スリランカカレーの作り方

 

家庭によって多用するスパイスや調理法が異なるためいちがいにはいえないが、スリランカカレーは以下のパターンが基本ではないかと思う。

 

① ココナッツミルクを用意する

 

ココナッツ削り器で削ったものに水を入れ絞る。

ココナッツのカスは取り出す。

 

ガリガリと手回しの削り機を回し続けるのは重労働。

ココナッツを割ったときにでてくるココナッツ水はほのかな甘味があり、風味をやわらかくしたスポーツドリンクのような味がする。

 

② ココナッツオイルを熱し、タマネギ、トマト、ニンニク、カレーリーフとパンダンリーフ(その名の通り葉っぱ)を入れて炒める。

 

タマネギ、トマトなどは少量でよい。

マスタードシードを入れる場合はフタをして、プチプチと跳ねるスパイスから身を守る。

 

③ 主となる具材を鍋に入れて軽く炒める。

 

具材にはあらかじめカレーパウダー、ターメリック、シナモン、塩などをふりかけておく。

具材と好みによって、フェネグリーク、チリ、ブラックペッパー、カルダモンなども使用する。

 

④ 水(もしくはうすいココナッツミルク)を少量入れて煮込む。

 

⑤ ある程度煮込まれたら(濃いめの)ココナッツミルクを投入。

 

⑥ 火が通ったら塩で最後の調整。

 

ちなみにこれを複数の具材で同時並行で行う。

ダルカレーを煮込んでる間にキュウリカレーも炒め始め、手が離れたらココナッツ•サンボルを作る、といった具合だ。

 

共通して使う具材(タマネギ、ガーリック、カレーリーフなど)は一つの皿に乗せておき、そこから都度取り出すなどして効率化している。

スリランカの主婦の手にかかれば、3品くらいは1時間もかからず用意できるようだった。


後編に続く。

 

 

(マーカラはインゲンのようなものであり、スネイクはチンゲンサイの味がした)

 

 

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