桜庵の箏日記 ~なぜ練習するの?~

 

  日曜日担当、箏・三絃大好き「桜庵」です。

  今日は、「なぜ練習するの?」の話です。

                                                                             

「なぜ練習するの?」と聞かれたら、

  若い頃は、

「練習は上手になるため」

  と迷わず答えていたように思います。

 

  しかし、

  近頃、そうとも言えない、

  と思うようになりました。

 

  人によって違っているとは思いますが、

  高齢になると、

  多くの場合、

  以前できていたことが

  だんだんできなくなります。

  箏や三絃の場合、

  速いテンポの曲には、ついていけなくなります。

  ふと、気持ちが飛んで、

  楽譜から目が離れ、元に戻れなくなります。

  少しの期間、歌わないでいると、

  高い声が出なくなります。

  尺八の場合、

  音そのものが出なくなるようです。

  だから、

  練習は、そうした衰えを防ぐためにしなくてはいけなくなるのです。

 

  下りのエスカレーターーに、

  下から上がろうとするようなものです。

  じっとしていたら、降りてしまいます。

  でも、下に降りる速さより速く歩けば、

  ちゃんと上にたどり着けます。

 

  高齢者(自分のこと)は、

  今までの経験をあてにせず、

  若いとき以上に練習をしなくてはいけないのかな?

「練習は、衰えを防ぎ、さらに力量を上げるため」

  なのです。

 

 

  もう一つ。

  独奏をする機会が増えると、

  小さなミスが気になってしかたがありません。

 

「どうすれば、ミスをしなくて済むのでしょうか?」

  と、プロの人に尋ねると、

  多くの方が、次のように答えてくださいます。

 

「練習をするしかありませんね。

  自信のない部分、よく間違える部分は、

  体に染みつくまで、練習を繰り返すしかありません。

  そして、本番では、

  あれだけ練習したのだから、ミスをするわけがない!

  と自信がもてるようにしておくのです。」

  

  つまり、

「練習は、自分に自信をもたせるため」

  というわけです。

 

 

  んんん、、、。

  私自身、まだまだ、練習不足かな?

  といっても、

  練習は量を増やせば良いというものでもないようです。

  量と質、といいますが、

  練習の内容を考えなおしてみることが大切そうです。

 

 

追 伸

  タンポポの花が、石垣のすき間に咲いているのを見つけました。

 

  たくましいですね。

  人間も、こうでなくちゃ。

 

  強く たくましく 泥臭く 

  そして あでやかに

 

  ん? どこかで聞いたフレーズ!

 

 

また来週! 桜庵でした。