ごきげんいかがですか

金曜日はユゴー作 森田思軒(笠岡出身)訳の「探偵ユーベル」をご一緒に

※ユーベルが探偵であることは、この手紙ではっきりする。

 

 先にユールの知事公に請うに この書をしかるべき人に進達しくるべき旨をもってしおきたれば 知事公は定めてこれを政府に申達したるならん

余はただ座してそのこのの運ぶを待てり

然れども爾来(じらい)久しきを経て今に至るも 余は未だ何等の答をも得ず

故にこのことを直ちに決せんことを望み ついに あえてこの書を閣下に奉ずることとなれり

英国ロンドンに在りて余のところがきは ソホー小路チャーチ町17番地

また、余の名はユーベル、ジュリアン、ダマズセヌにて アンデリーの近傍エンケベルの測量士

1853年2月25日 ユーベル」

 

ラッチールは両目を挙げてユーベルを見つめたり

ユーベルは煙管を失して地に落とせり

大粒の汗 滴々前額に浮かび涌けり

ラッチールは叱(しっ)せり

汝は探偵なり

ユーベルは青くなりて死せる如く 答もなく椅子に座せり

委員の人々は書類をつかね 直ちにその結果を今まさに集合せるフラテルニーチ組合に報告せんとたち出でり

余が邂逅せるは即ちこの途中にてありき

※ここで、書き出しの所に結び付く。

書斎の名前を思軒とつけた。常にこれをみて、自らを反省して行動しようとした。

やがて、自らを思軒となのることになる。

 

※音訳状況(笠岡市史第3巻)

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第二校正中 9章

自己点検チ中 8章

では御機嫌よう さようなら