桜庵の箏日記 ~弾いていて楽しい?~

 

  日曜日担当、箏・三絃大好き「桜庵」です。

  今日は「弾いていて楽しい?」 の話です。

 

  初めて楽譜を手にして弾いた時、

  多くの場合、

  楽しいとは思えません。

 

  演奏会で聞いたり、動画を見て、

  ステキだと思った曲でも、

  自分で弾いてみると、

  最初は、面白くないことが多いのです。

  特に、複数パートの合奏曲では、

  自分のパートだけでは、

  曲の全体像が見えず、

  練習にも力が入らなくなることがあります。

 

  しかし、

  楽しくなるのです。

 

  自分だけの独奏の場合は、

  指の動きがスムーズになり、

  リズムがきちんととれるようになったら、

「ここは、ゆっくり抒情的に、

  ここはテンポよく軽やかに、

  ここは、少し重苦しい感じがいいかな?」

などと、曲の雰囲気を楽しむことができるようになります。

  もっとも、

  難しい曲は、

  そこに行きつくまでに挫折してしまいがちですが、、、。

 

  合奏で楽しいのは、

  何と言っても、

  合奏相手と息があったときです。

 

  もちろん、

  最初から、楽しいという訳にはいきません。

  何回か合奏しているうちに、

  お互いの気持ちが通じていくと楽しくなります。

「ここは、ゆっくり抒情的に、

  ここはテンポよく軽やかに、

  ここは、少し重苦しい感じがいいかな?」

  口に出さなくても、

  お互いの思いが重なっていくのが感じられたら、

  弾いていても、ワクワクしてきます。

  自分一人で思うより、数倍楽しい瞬間です。

  曲によっては、

  それぞれのパートが受け渡していくフレーズがあります。

  尺八が「タタタ タン」、

  1箏が尺八の最後の音に重ねて「タタタ タン」、

  2箏が1箏の最後の音を重ねて「タタタ タン」

  と、3パートがつないでいくなど、

  3人の思いが上手くつながることで、

  心地よいメロディが

  生まれてくるパターンです。

  1人では、味わえない楽しさが生まれます・

 

  た・だ・し、

  なかなか息が合わない時は、

  楽しいどころか、

  イライラしたり、ストレスになりかねません。

 

  大切なのは、きっと

 

  楽しくなるまで練習すること、

  楽しくなるまで合奏を重ねること、

 

  だと思います。

「楽しくないのは曲が良くない!」

  などと考えるのは、作曲者に大変失礼です。

  どの曲も、

  たいていの場合、

  弾けば弾くほど、

  練習すればするほど、

  合奏練習を繰り返すほど、

  曲の良さがわかって、楽しくなっていきます。

 

「弾いていて楽しい?」

「いいえ。」

  は、まだ練習不足のことが多いのです。

 

  時間的な制約もありますが、

「弾いていて楽しくなってきた!」

  まで、

  個人練習、合奏練習を重ねたいものです。

 

 

追 伸

  市のマークは、市町村章と言うのだそうですが、

  笠岡市の市町村章は、これです。

 

  どこかで、似たようなマーク、

  見たことありませんか?

 

  昔、こんな笑い話のような実話があります。

  ブランドものに興味のない私は、

  グッチもシャネルも知りませんでした。

 

  ある日、

  市の会合で、

  来賓席に座っていらっしゃる女性の方が、

  スーツ(もしかしてシャネル?)を身に着け、

  胸には、キラキラ光るブローチをつけていらっしゃいました。

 

  そのブローチが、

  笠岡のマーク(市町村章)に

  よく似ていたのです。

 

「すごい!

  さすが、笠岡愛!

  笠岡のマークをブローチにするとは。

  ん、、、?

  でも、少し形が違う?

  横棒が、1本ない?」

 

  あとで、わかりました。

  そう、笠岡市のマークでは

  ありませんでした。

  10万円前後はするであろう、

  シャネルのブローチでした。

 

「素敵なブローチですね、

  笠岡の、、、、。」

 

  などと、声を掛けなくて良かった、

  と、胸をなでおろしました。

 

 

では、また来週! 桜庵でした。