ごきげんいかがですか?

金曜日は森田思軒訳 十五少年をご一緒に

 森田思軒 翻訳王と言われた。

※今回から14回に入ります。この話は15回で終わります。 終わりに近づいてきました。

 悪者たちとの壮絶な?戦いが始まります。

 

十五少年 : 第十四回

セベルン号の伝馬船 

 諸人の談を默聴しいたるゴルドンは、是時始めて口を開きて、 「然れども、若しワルストン等がおとなしく斯の島を去ることだに諾(うけい)かば、 余輩は必ずしも渠等を敵視するを須いざるべし」。

 イバンス

「何の謂ぞや」。

ゴルドン

「余の意は、 若し渠等にしてその船を修覆することをだに得ば、 渠等直ちに此の地を去りて必ずしも余等に寇(あだ)する者にあらざるべし、 と謂うなり、故に余等若し渠等の許に往きて、 渠等が需要する所の修覆の器械は余等之を貸仮すべし、 その代り渠等は船を修覆し畢(おわ)り次第直ちに斯の島を去るべし、 とかけ合わば、渠等定めて余等の言を聴きておとなしく此地を去るべきなり、 然はおもはずやイバンス君」。

是れ有理の言なれば、 一同大に然りとおもふ色、面に見えたる中に就て、 イバンスは

「そは誠に理有るの説なり、 然れども諸君は未だ深くワルストン等の人となりを知らず、 抑も渠等の人となり、 若し諸君が渠等に木匠器具を貸仮せんと申出ださば、 渠等は之を借りたるがうえ、更らに自余諸物をも併せ奪わんと慾するなるべし、 渠等は或は諸君がスロウ号より取り来りて藏しおける貨幣有らんを疑いて、 之を奪わんと図るなるべし、諸君或は渠等を以て、 我れ先づ助けを渠等に貸仮せんことを申出でなば、 渠等はその恩義に感じて、此の如く悪心をば萠(きざ)さざるならんと為す乎、 渠等は決して此の如き人理を具えたる者に非ず、且つ渠等の欠く所は、 啻(た)だ木匠器具のみならず、その硝薬亦た漸やく空乏せり、 渠等は猶お、以て諸君を襲撃するに足るほどの硝薬は、之を有せるならんも、 以て久しきを彌(わた)るべきにあらず、故に若し諸君の此の如く硝薬に富むを知らば、 必ず之を讓与されんことを強請するならん、諸君は之を聴くべきか」。

 ゴルドン

「否な」。

「聴かれずば、渠等は腕力に藉りても必ず之れを得んと慾するなるべし、 事此に至らば、到底一戦を免るべからず、既に一戦の免るべからざるを知らば、 初めより計を定めて戦うの利有るに如かず」。

 ゴルドン

「御身の言 是ぜなり、余等の守りを固くして以て寇を待つより外に、 復た為すべきの策無し」。

※ワルストンらの人柄を知り、戦うこと止む終えずと決意した少年たち

 屈強の成人の悪者たちと少年たち。どう戦うというのだろう。勝算はあるのか?

 有利な点は、武器の数ぐらいか。

名もしらぬ花だらけ。

※音訳状況

 カブトガニからのメッセージ(児童書)の自己点検中。

 俳句日歴 一日1ページ進行中 12月終了予定。

 笠岡市史の音訳を依頼されたが、これから検討。できるかな?

 これからの限られた音訳できる時間を使いきるか?

 

では御機嫌ようさようなら。