桜庵の箏日記 ~ピア二ストから学ぶ(箏の演奏技術)~

 

  日曜日担当、箏・三絃大好き「桜庵」です。

  今日は、「ピアニストから学ぶ」と題して、

  箏とピアノの演奏の共通点について、

  話題にしてみます。

 

  偶然、

  ピアニスト 清塚信也、という方の言葉を

  目にしました。

 

練習とは樹海を漂うようなもの。

ちゃんと目印がないと、まっすぐ進んでいるつもりでも

同じところをグルグル回っているだけになってしまう。

どこが弾けてないのか、どうして弾けないのかを

自分で分析できないと、練習しても意味がない。

自分の弱いところ、――たとえば薬指の動きが弱いとかーー

を把握することが大事になってきます。

そのうち、実は、問題は薬指にあったのではなく、

その直前、薬指にいこうとする際の動きが鈍かった、

というようなことに気づく。

そうやって自分の体を自身で分析していかないと、

いくら練習しても上手くなりません。

 

  おお-っ!

  これ、箏の話?

  と、思ってしまいました。

 

  考えてみれば、

  ピアノと箏の弾き方はよく似ています。

  ピアノは、

  両手の各5本の指を

  左右に移動させて演奏します。

 

  箏は、

  基本、右手3~4本、左手1~4本

  の指を、前後に移動させて演奏します。

 

「ピアノの薬指」の話は、

  箏の中指(人差し指)に置き換えても納得できます。

「意味のない練習」も、

「そうそう!」と、あいづちを打ちたくなる内容です。

 

 

  自分自身の練習を振り返って、

  思い当たることが、あります。

  昔?

  難しい曲がなかなか弾けなくて、

  回数で勝負しよう、と考えたことがあります。

  何かの本で、

  碁石を50個だか100個だか用意して、

  練習の度に、左の箱から右の箱に移した話を思い出し、

  使い古しの竹のハシを用意して、

  真似てみたことがあります。

  確かに、練習回数を重ねるうち、

  弾けない部分もなくなっていき、

  間違いも少なくなりました。

  しかし、

  演奏の録音を聞いてびっくり。

  テンポは一定でないし、

  曲の盛り上がりもない。

  とにかく、落ち着かない演奏

  なのです。

  弾けるようにはなったけど、、、。

 

  やはり、

  自己分析して、

  どこが弾けていて、どこが弾けていないか

  どこをどう改善していけばいいか、

  を見つけないと上達しないようです。

  まずは、

  自分の演奏を録画してみるのが良さそうです。

 

  もし、客観的に指摘してくださる先生、

  さらに、

  どう弾けば良くなるか見本を見せて下さる先生が

  身近にいてくださったら、

  とても幸せなことです。

 

  目標(目指す演奏)が定まれば、

  練習の能率は、一気に上がります。

  ただ回数だけを重ねる練習より、

  焦点を絞った練習ができます。

 

  おっと、

  生徒側に立っての話なら、

「目標になる演奏をして下さる先生がいたら幸せだね。

  改善点を指摘して下さる先生がいて良かったね。」

  ですが、

  教える側に立っての話なら、

「目標になる演奏ができる先生にならなくちゃ。

  改善点を指摘できる先生にならなくちゃ。」

  ですね。

  んん、、、。

 

 

追 伸

  今日は、

  私の「ふと、思い出すこと」です。

  昔、我が子が小学生だったころ、

  仕事をしながらの子育てで、

  どうにかして、家事の手を抜こうと考えていた毎日。

  とうとう、週末に持ち帰る我が子の上履きを、

 洗濯機にかけることにしました。

  手洗いするほどキレイにはなりませんでしたが、

  まあまあのできです。

  気をよくして、これが普通になっていきました。

  ところが、ある日

  娘が学校で、自慢げに

「うちの母さん、上履きは洗濯機で洗うよ。」

  と先生にバラシしてしまったのです。

  ううううっ、、、。

  先生は、にこやかに笑っていらっしゃったそうです。

 

  今、インターネットで見ると

「上履きは洗濯機で洗える!」

「洗濯機で靴を上手に洗う方法」

  というサイトが登場しますね。

  私って、先進的だったのかしら?

 

 

  では、また来週! 桜庵でした。