新型コロナ全知識(永久保存版)vol.6 | 直芯のブログ

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徒然なるままに、心に移り行くよしなし事を・・・

 

4、マスク

 三密に気をつけなければならなくなるのは、一般的な不織布マスクを前提にしているからである。三密に気をつける前に、本来なら三密になっても大丈夫なDS2マスク(N95マスク)の普及に政府は取り組まなければならない。N95マスクの量産を推し進め、医療機関のみならず国民が安価で入手できるようにすべきである。そのことを専門家チームも指摘しなければならない。三密を決めた時期はまだマスクが容易に手に入らない時期だったことを忘れてはならない。
 私がDS2マスクを薦める理由は、安全性以外にも呼吸のし易さが挙げられる。マスクを全否定する人の言い訳が「マスクは息が苦しい」「マスクを長時間していると健康に害がある」等だが、不織布マスクや布マスクは口に接しているので苦しいのは当たり前である。マスクが常時口に接していることは、自分の吐いた息を常時吸っていることになる。私だってこんな状態を半日も続けたら、二酸化炭素の吸い過ぎで頭が痛くなる。自分の吐いた息を吸わないためには、口に直接当たるマスクではなく、口の前に空間ができるカップ型(お椀型、立体型)のマスクをしなければならない。たったこれだけで呼吸は楽になり、マスクをしない状態と変わらなくなって前述の問題は全て解消される。密着しているのは飽くまで口の周りだけで良い。
 大方の人が不織布マスクをしており、少々突き出た形のカップ型マスクをしてないので、自分の吐いた息を自分で吸い、マスクは苦しいというイメージを持っている。これは苦しいマスクを着けているから当たり前だと認識して頂きたい。政府も感染の専門家も、マスクの重要性や特徴に関して経験知のない素人と言う他ない。
 ところで、以下はテレビで放送されていた内容をそのまま記録した表である。
スーパーコンピューター富岳と豊橋技術科学大学による実験
 テレビではこのデータを基に「今まで不織布のマスクは飛沫の放出には効果があるものの、飛沫の吸引には効果がないと思われて来たが、実は放出も吸引も効果においては大差ないことがスーパーコンピューター富岳によって証明された」と喧伝していた。
 私はこのデータを見た時、まず不思議に思ったのが、なぜ不織布のデータにだけ「約」という言葉が使われているのかという点だ。この「約」が曲者で、誰かが何らかの意図で飛沫の吸引に対しても実際以上の効果があるように見せかけようとしているのではないかと疑った。私は正確なデータが知りたいと思い、ネットの中で探したが、「約」の正体は結局見つからなかった。そうこうしているうちにやがて「約」という接頭語までがなくなり、今では「約」の省かれたデータが独り歩きしている。
 このデータに対し、本当に飛沫の吸引に70%もの防止効果はあるのか? 飛沫の放出を防ぐ効果は本当にたったの80%なのか? と私は疑問を感じた。
 その疑問が確証にもなったのが、そのすぐ後で報道されたアメリカの二重マスクを推奨するニュースだった。何やらアメリカ政府によると、不織布マスクの上に布マスク(ウレタンマスクでも同じと思われる)をすると、不織布マスクの周囲の隙間をより密着させることに繋がり、不織布のみだと42%だったエアロゾル遮断率が92.5%にまで上がる実験結果を得られた、とニュースで言っていた。
 あれ? 不織布のみだと42%? 飛沫の放出なのか吸引なのか両方なのか定かではないが、もう既にアメリカ政府の実験結果は日本の富岳の実験結果と異なるではないかと突っ込みたくなった。そのニュースが日本で放送された時、「不織布マスクのみでも、正しく装着した場合は飛沫放出を90%以上防ぎ、二重マスクの場合と2%しか違わなかった。いい加減に装着した場合は42%で、二重マスクの効果を誇張したニュースだ」と言って抗議する人がいた。この人の話に従っても、正しく装着すれば飛沫の放出を90%以上防ぐと言ってる時点で、富岳の実験結果との矛盾をさらに広げてしまっている。富岳の実験結果を庇うつもりで言ったのであろうが、もうこうなると富岳のデータも含めて何が真実なのか分からなくなってしまう。
 ネットの中では「所詮、世界一コロナの感染者を出している国のデータだ」とアメリカを扱き下ろす人までいるが、そもそもアメリカが世界一の感染者数になったのは、トランプ大統領が「コロナはただの風邪だ」と言ってロクな政策もしなかったせいであり、日本でも外資に雇われたネット工作員(通称ネトウヨ)や悪評高きNHKから国民を守る党もトランプに倣って同じことを言っており、そのネット工作員が「世界一コロナの感染者を出している国のデータだ」だと罵っているのだから、彼らの理屈は自分達の中で堂々巡りをしており、マスク自体を全否定しようとする彼らの話を真に受けると馬鹿を見る。
 かく言う私はどう思っているのかと言うと、不織布マスクは飛沫放出を約90%防ぎ、飛沫吸引は約45~70%防ぐと見ている。ちなみにアベノマスクに代表される布マスクにはほとんど効果がないと見ていたが、富岳のデータでは最高で82%も飛沫放出を防いでいる。そこが私の実験結果と大きく食い違い、このデータは本当なのかという疑いが私の中でさらに大きく膨らむきっかけとなった。
 恐らく富岳の実験は飛沫だけを計算し、エアロゾル全般を考慮に入れてないから、アメリカ政府の実験結果と食い違うのだろう。飛沫とエアロゾルが同義でないことは前述している。私は不織布マスクに関しては、飛沫を飛ばさない効果は完璧に近いと思っているが(ソーシャルディスタンスも含めた話)、飛沫を吸わない効果に関しては非常に危なっかしいと感じている。実際、医療従事者は不織布マスクをしていても感染している。そしてN95マスクは、飛沫を吸わない効果についても完璧に近い優秀な結果を実際に出している。完璧でなくても完璧に近い合格ラインである。私の実験では、吐き出しに関して合格点を与えられるのは不織布マスク、吸い込みに関して合格点を与えられるのはN95マスク(サージカルマスク)となっている。アベノマスクのような布マスクはどちらの効果もないと見ている。ウレタンマスクは実験してないのだが、布マスク以下とは知らなかった。もっとも、富岳のデータに基づけばの話だが。一番普及している不織布マスクは、飛沫を防ぐ効果はあまり期待できないが、飛沫を飛ばさない効果はある、との従来通りの見方でいい。
 二重マスクに話を戻すと、アメリカ政府が推奨しているのは、不織布マスクの上に布マスク(ウレタンマスク)をする順番であり、それを逆にするとむしろ効果は落ちるし、不織布マスクだけをただ二重にしても空気の通りが悪くなるだけで、却ってマスクの隙間から息を吸ったり吐いたりすることになってしまう。だからN95マスクでは空気の通り道を重視し、排気弁を設けているのだ。テレビでよく言われるN95マスクとは、日本の規格ではDS2マスクに相当するが、DS1は排気弁なし、DS2は排気弁付きという違いしかない。それほどまでに造る側は空気の通り道を重視しているのだ。空気の通り道を重要視する理由は、それだけ実験を繰り返して経験知を得ているということである。不織布マスクもメーカーによっては薄くて安っぽいマスクもあるので、そういう場合は二重にするのも一考だが、前述した自分の吐いた息を自分で吸ってしまう問題も含め、二重マスクという発想は気をつけるべき焦点がズレている。重要になって来るのはマスクの周囲にどれだけ隙間がないかの一点に尽きる。大方の不織布マスクは飛沫を遮断している。ではなぜ飛沫がマスクの中に入って来るのかと言えば、マスク周囲の隙間から入って来る。不織布マスクとN95マスクの決定的な違いは、周囲に隙間がないことに尽きる。逆に言えば飛沫を飛ばさないマスクであれば、マスク周囲の隙間を塞ぐだけでN95マスクに近い性能を得られるし、N95マスクでも正しく装着しなければ、不織布マスクと変わらない性能になってしまう。
 もし普通のマスクでN95マスクに近い効果(飛沫を吸わない効果)を期待したいのなら、カップ型の粉塵マスクをし、周囲の隙間をテーピングテープで塞ぎ、その上から不織布マスクをしてみっともなさを隠せばいい。これは実際に実験して、エアロゾルに対しても95%程度の効果を確認している。ソーシャルディスタンスを守ってフェイスシールドもしていたら、ほぼ完璧である。ある意味、換気が必要になるのはマスクの性能が不充分だからと言える。N95マスクは屋内の飛沫感染だけでなく、換気した場合のエアロゾル感染まで合わせて予防する。医療従事者でなくてもN95マスクをすべき所以である。まして医療従事者なら、尚更よく理解して貰いたい。
 となると、N95マスクとは何なのかをまず知らなければならない。似たような言葉にサージカルマスクという言い方がある。サージカルマスクとN95マスクはどう違うのか? 結論を言うと、サージカルマスクとは飛沫を防ぐ性能があり、N95マスクとは病原体そのものを防ぐ性能がある。防ぐ微粒子の大きさがやや異なる。だがコロナは通常、飛沫に付着して空気中を漂うので、サージカルマスクでも充分ということになり、サージカルマスクもN95マスクも同じような物と捉えて差し支えはない。花粉症の季節は、これらのマスクの性能をテストして実際の効果を確認するチャンスである。
 N95マスクとは、微粒子の捕集(捕集効率)が95%以上という意味である。厳密には0.3マイクロメートル以上の微粒子を95%以上遮断する。マイクロメートル(μm)とは、1ミリの千分の1である。Nとは耐油性や防油性のような特殊性能はないという意味で、あまり気にする必要はない。ちなみにPM2.5は2.5マイクロメートル以下の微粒子を指し、SARSウィルスが0.12マイクロメートルで、飛沫は3マイクロメートルである。N95マスクではウィルスがすり抜ける心配があると思うかも知れないが、ウィルス単体で空気中を漂うことはあまりないので気にする必要はない。
 N95マスクにおいて圧倒的なシェアと信用を誇るのが3Mだが、私は3Mの品質と信用に疑問を感じる事件があった。ひょっとすると中国の三流メーカーレベルの杜撰な体制ではないかと疑っている。私はネットで3M社製のN95マスク(品番8805‐DS2)を1箱(10個入り)注文したのだが、商品が届いた時、その杜撰な梱包に呆れ果てた。外箱のフタはショボくて常時半開き状態で、中のマスクは一応ビニール袋に入ってはいるものの、ビニール袋の口はとめておらず、外気が入り放題だった。箱が倒れただけで中身のマスクが散乱するような梱包である。
 マスクって、外気が入り放題の状態で売られていて大丈夫なのだろうか? マスクは通常、密閉された状態で販売されている。外気に晒した状態で売ってるマスクなんかない。どんな安物でもそうだ。思えば百円ショップのマスクでさえ、きちんとビニール袋で密閉されて売られている。もしこれが外気に晒された状態で売られていたら、買う人なんているだろうか? あの悪評高きアベノマスクでさえ、密閉されて郵送されて来た。それが最高級のDS2マスクで外気が入り放題とはどういうことなのだろう? では、同じ商品がホームセンターではどのようにして売られているかと言うと、品番8805‐DS2の3個パックを買った時、しっかりとビニールで密閉された状態で売られていた。なぜそれがネットでの箱買いになると密閉されてないのだろう?
 ウィルスのような極限まで細かい粒子を絡め取る最高品質のマスクが、空気に触れっ放しのお粗末な梱包で売られていた場合、果たしてフィルターは大丈夫なのだろうか? もしフィルターの性能が3Mのホームページに記載されている通りの高性能であったなら、あっという間にフィルターは目詰まりを起こしてしまう。網の目が小さければ小さいほど目詰まりを起こし易い、という単純な真理である。空気中には常にエアロゾルが飛んでいる。DS2のマスクは飛沫のみならず、そういった微細なエアロゾルまで絡め取る繊細なマスクである。そんな高性能なマスクが外気に晒されていいわけがない。先述したフィルターに関する知識からすれば、外気が流入する梱包では、仮にコロナウィルスは侵入しないにしても、フィルターは既にエアロゾルで詰まっており、本来の性能を発揮できるとは到底思えない。マスク自体が95%以上の捕集効率でも、その梱包が確認できるだけで50%以下の密閉度で輸送されているのでは、買った時点で既にフィルターの機能は額面通りの性能を有してないだろう。
 例えばの話、パナソニックやダイキンやその他諸々のメーカーでも同じだが、空気清浄機のフィルターを注文した場合、なぜ外の空気を完璧に遮断した厳重な密閉状態で送られて来るかを考えればよく分かる。外の空気が入り放題の梱包では、その性能を失うからだ。3Mが正しくて他のメーカーが全て間違ってるという理屈にはならない。
 袋から一度出したDS2マスクを繰り返し使うとどうなるか? 幸いにもそれを過去に実行した友人がいるのでいい参考になった。その友人はマスク代をケチって、一度使ったDS2マスクを1週間天日干しし、そろそろコロナウィルスは死滅しただろうと判断して再び使うというサイクルを繰り返していた。その友人が私に漏らした愚痴はこうだった。「DS2のマスクは息が苦しい」私は「排気弁が付いてるからそんな筈はない」と抗議した。なぜなら、マスクを一日使ったらきちんと捨てている私は、息が苦しいと感じたことなど一度もなかったからだ。だから私は忠告したい。もし排気弁付きのDS2マスクで息が苦しいと感じたり、そのような先入観を持ってる人がいたら、3Mの管理体制を疑った方がいい。たとえ開発者が優秀でも、経営側にその知識がなければ、商品の管理体制はこのように杜撰なものとなる。
 私は届いた商品を見て、色々考えてしまった。倉庫でもずっとこんな状態で保管されていたのだろうか? 韓国の工場で製造されたと記載されているが、韓国から日本に来るまでの間、ずっとこんな梱包だったのだろうか? もし工場が外気を遮断した徹底した管理体制で製造されていると言うのなら、その梱包においても同様にしてなければおかしい。いい加減な梱包で工場から出荷されているということは、工場の製造工程も同じような状態にあると考えざるを得ない。花粉が入り放題の環境で造られたマスクが、花粉対策に使えるわけがない。花粉の季節に花粉に晒された状態で売られているマスクが、効果があるかを考えて貰いたい。
 少なくともこの品番については直ちに回収して廃棄し、二度と販売されない対応を取らなければ、私はこのメーカーの品質を信用できない。既に購入した人にはリコールすべきだし、韓国の工場を一時閉鎖し、立ち入り調査すべき事態だと私は思っていた・・・が、その様子はないし、相変わらず同製品は売られている。クレームを言ったにも関わらず同商品をその後も平気で売っている会社の品質を、そのまま信用していいとはとても思えない。そうなると、仮にここに書いたことに対して彼らがどんな言い訳をしようと、その言い訳も信用できないのだ。
 3Mは世界的な化学繊維メーカーだと思って信頼を置いていたが、想像以上に杜撰な体制の企業だと知って驚いている。これではどんな状態でマスクを製造・管理しているか非常に疑問である。N95マスクを製造するメーカーの感覚とはとても思えない。
 日本政府はこの分野の新規参入を促し、競争原理が働くようにさせなくてはならない。でなければ、このように市場を独占している大企業は胡坐をかき始めるのだ。
 民間のコロナウィルス防御対策の専門家は、防護服を着用する際、皮膚をわずかでも露出しないことを厳しく指示している。防護服を着用するような人はウィルスだらけの中に飛び込む人なので、一般人までそれを真似しろとは言えないが、現在のようにウィルスがそこら中に蔓延っている現状では、それに近い対策をとった方がいい状況にある。できればDS2マスクとフェイスシールドをし、玄関から一歩出たら、もう首から上は触れないよう気をつけなければならない。たとえ家にいる時でも、基本的に玄関のドアノブを触って一旦外に出たら、再び家の中に入る都度、玄関で手のアルコール消毒もするべきだ。
 DS2のマスクがなくて不織布のマスクで済ますのであれば、お互いにマスクをすることが絶対条件であり、さらにその上で2メートル以上の距離を常時空けること。
 飲食業者には悪いが、マスクを何度も触るマスク会食など以っての外である。飲食業者は店を食べる場所にするのではなく、客の自宅に食べる場所を移す等の発想に切り替える他、新型コロナが収まるまでは新たな改革が必要である。経営とは常に同じことを続けていられるものでなく、時代に応じて体制を変えて行かなければ生き残れない。そんなことは今までだって常識であり、バブル崩壊時にはダイエーだって潰れたのだ。補償は私達の税金であり、最初のうちはいいが、Go To イートも含めて政府にいつまでも甘えるのは大概にしなければならない。改革より補償を求め続けていたら、銀行やJALや原発事業者と同様、いつも損失補填をして貰える官僚と癒着した腐敗企業と同じになってしまう。さらにそれが進んだら、もはや国が企業を経営する共産主義国である。
 最後になるが、花粉症対策で有効とされる方法を2つ紹介してこの章を終えることにする。
 1つ目はNHKの『ためしてガッテン』で紹介されていた方法だが、鼻の穴にワセリンを塗る「鼻バリア」という方法である。
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1169.html
 もう1つは化粧用コットンをガーゼで包んで鼻の穴に直接当てる「インナーマスク」という方法で、環境省と文科省が推奨している。
https://www.rikei20.com/entry/2018/03/30/%E5%9B%BD%E3%81%8C%E6%8E%A8%E5%A5%A8%EF%BC%81%E3%80%90%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%80%91%E3%81%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E6%8A%9C%E7%BE%A4%E3%81%AE%E8%8A%B1%E7%B2%89%E7%97%87
 効果は検証してないが、これらの方法を併用するのも手である。