創業80余年の種苗業3代目です。
味が良い野菜の種子を販売したく、行き着いたのが、昔の品種。
在来種・固定種と呼ばれる伝統野菜です。
20年前より積極的に在来種・固定種の種子を販売してきました。
その時より問題は、現在の流通にのらない、売れない。収穫量が少ない。
野菜の長さが1cm長いだけで買い取り価格が3割減になるなど、全く理解できない、「変」な規格があるほど、姿形重視の流通になっている現状がある中で、
形の揃いが悪く、収量の少ない在来種・固定種が栽培されなくなったことは当たり前の話です。
種苗会社の育種担当者と話すと、植物相手の仕事をしている方は、みんないい人。美味しい野菜を育種したいと全員思っている。
しかし、形重視、生育が揃う、病気に強い、丈夫、が求められるため、味の良い品種ではなく、形の揃う品種が商品化されています。
「味は良い」「病気に強い」「収量がある」をすべて兼ね備える品種!
そんなものはないか?と、十数年調査の結果。
うまいけど、商品化されない品種や積極的に販売できていない品種がねむっています。
やっぱり、「うまい品種」を販売したい!という同じ価値観を持つ種屋さんとの出会いの中で、見えてきました。
自信を持っておすすめする!
味にこだわる農業のプロのかたへおすすめする2015夏秋まき品種です。
2015夏秋カタログを発送するよりも早く、農業者の方へお知らせです。
特にスーパー黒田五寸人参プレミアム、藍蜜キャベツ、あごおち大根、あごおちカブ、あごおち白菜、チンゲンサイ三十路菜、アンチョビ菜はおすすめです。
スーパーマーケットが産まれて100年。何でも安く何でもそろうスーパーはとっても便利。しかし、便利の影には、安く大量に効率重視!を売りにするために、犠牲にされてきた個性と内容。
伝統野菜(在来種・固定種)に注目が集まってきたのも、行きすぎた「さまざまなこと」からの本能的な求めでは?と思えます。
フードマイレージやスローフード、地産地消、の運動
の後に、野菜の「種」の話が盛り上がってきました。
新宿伊勢丹での伝統野菜種子の販売などはわかりやすい現象。
美味しい野菜を当たり前に食べられる。
野菜の価値を安さと形から、味と内容に!変化するために。
小さな種屋ですが、出来るところから努力して参ります。