個人的に気に入っている霊界通信は、二つあります。
ひとつは、霊的な事柄に関心があり能力も兼ね備えたアメリカの弁護士が、同じく弁護士で癌に侵され亡くなったスーザンという女性の霊と交信して得た霊界通信です。こちらの方は、現代科学などの教育を受けた人が死後の世界=霊界を論理的合理的に理解するための一助になるという観点でオススメし、また読み進めるのを楽しむことが出来る一冊です。弁護士の先生が書いている文体なので、理路整然としてまたユーモアやボキャブラリーに富んだ作品となっています。誰もが避けることのできない死後の世界を前もって知っておくことの大切さが記されていますが、それがなぜ大切なのかもしっかりと分かりやすく説明してあります。宗教家ではなく、地に足のついた弁護士が書いたというところを注目して欲しいと思います。
もうひとつの霊界通信は、ドイツで20世紀初頭の第一次世界大戦で亡くなった音楽家の兄の霊と、トランス状態に入ることなく通常の意識状態で交信した妹の書き記した霊界通信です。こちらは、時代背景や霊界通信の相手の死因が戦死であることやキリスト教の思想を基盤とする地理的な要素などが色濃くあります。言葉はシンプルでエネルギーは強いですが、目に見えない世界やキリスト教などの信仰のある方の方に響きやすい作品となっています。かのルドルフシュタイナーが「本物の霊界通信です」と太鼓判を押したという正真正銘のモノです。
いずれにせよ、死後の世界について、死んだら三途の川を渡ると帰ってこれない。渡らずに帰って来た人がよく死の淵を彷徨った事故や大病をした人の中にいる。というくらいしか一般的に理解されていない日本では、死後の世界についての情報源としての霊界通信として、この二冊の本は貴重な存在であるということが出来ます。
また、最近知り読んだ本の中で感動した本が、臨死体験をしたシスターの鈴木秀子さんの書かれた「あの世のこと」です。「死」にまつわる体験談が豊富に書かれていて深く考えさせられる作品となっています。
これらの本が広く人々に読まれることを願ってやみません。