「ギャンブル」というものには、違法な賭博(闇カジノやヤクザが取り仕切る闇賭博、今回問題になっているブックメーカー)から合法的なギャンブル(ラスベガスのカジノ~日本の競馬・競輪・競艇・オートレース、パチンコ・スロットから宝くじ/季節毎に行われるジャンボ宝くじから毎週行われる数字選択式のロト・ナンバーズ、その場で当たり外れが分かるスクラッチくじやスマホですぐに当たり外れがわかるクイック宝くじまで)、多種多様なギャンブルが日本には存在しているし、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか?

今年1月に改正された新NISAなどで現物株式や投資信託などの金融投資を行う人が増え、人気を集めています。国策として、TVや雑誌などでメディアが煽っているという側面もあると思いますが…これらの金融投資も、債券投資や金投資、不動産投資などと比べると、ハイリスク・ハイリターンなギャンブル性の高い投資ではないか?と思うのです。

以前、働いていた同僚の方で競馬を毎週やっている人がいました。独自にExcelで計算をして理論的に買っている、と本人は言っていましたが、回収率は年間を通すと100%行くか行かないか?少し損をする程度だったそうです。

今一緒に働いている上司もパチンコや競馬を嗜んでいる時期があったそうです。

そういった身近な話を聞くと、日本でも合法的なギャンブルというものが庶民というか国民の間には深く浸透しているのだなぁ、と実感しています。

かくいう私も、数字選択式宝くじ(ロト)を毎週数百円数口買い続けている、宝くじヘビーバイヤーです。年間でいうと数万円ですからね。

以前住んでいたマンションの近くに有名な宝くじ売り場があったこともあり、私が小学生の頃から両親も年末ジャンボやサマージャンボなどの季節ごとに出るジャンボ宝くじをバラ2セット連番1セット、計9,000円=約1万円を買っていたり、新聞で当選番号をワクワクしながら確認したり、などした経験が子供時代の記憶として残っています。

AIの発達で、競馬の世界にもAI予想をするという動きがあるようですが、将棋・囲碁などとは異なり、運の要素が多く、100%の回収率を上回るのは容易ではないようですね。

メジャーリーグで二刀流で活躍している大谷翔平さんの元通訳・水谷一平さんが大谷選手の口座から不正にお金を盗み、違法なギャンブルをしていた、ということが話題になりました。

裁判の中で、今後ギャンブル依存症の治療を受ける事などが更生の条件に入っていたようですが。

私がかつて一緒に仕事をしていた同僚の方、競馬で年百万~百数十万円程賭けていた人は、ギャンブル依存症ではないのでしょうか?

社会的に定職に就き、賄っている給料の範囲内でギャンブルを嗜んでいるから、ギャンブル依存にはならないのでしょうか?

新NISAで税金が掛からないからと、現物株や投資信託で(毎月積み立てならギャンブル性は低いと言えるかも知れませんが…)含み利益を増やしたり減らしたり、はたまた含み損が大きくなったり小さくなったりして一喜一憂している投資初心者の多くの国民は、ギャンブル依存症ではないのでしょうか?

個々の内面の尺度(ものさし)の問題で、「ギャンブル依存症」と診断されうるし、社会的に認められている(NISAなどは一国の首相が音頭をとって国が推奨している)行動・結果の範囲内なら「ギャンブル」ではない、有効で賢明な「投資」行動だ!というのが、多くのギャンブラーたち/投資初心者国民の言い訳でしょう。徳光和夫さんなんかは、自分は数十年間に渡って中央競馬会という組織に数億円の寄付をしてきた、などと自虐的に表現していましたが…。お笑い芸人の霜降り明星・粗品さんも生粋のギャンブラーで、とある番組で水原氏のことを「お兄ちゃん」と呼んだことなどが話題になりました。借金総額は数億円あるそうですが、その分芸人として知名度もあり稼いでいるから社会的にはなんとか生きていけている、ということでしょうか?大王製紙の元会長で会社から不正に借り入れて106億円を溶かし刑事事件で収監された井川意高という強者もいるので、それに比べると水谷さんが可愛く見えますが、2人とも典型的な大型のギャンブル依存症といえるでしょう。

ニュースで水谷一平氏の「ギャンブル依存症」というフレーズ、「『ギャンブル依存症』は、アルコールやたばこなどと同じように依存症で病気の一種」という考え方に対して、たしかにそれはそうだけど、そんなこと言ったら白とも黒とも言えないグレーな領域って結構、社会の中で大きく幅を利かせているのではないか?と思った次第です。