日本画熱、到来
年々、日本美術が好きになっています。
今すぐにでも見にいきたくてウズウズしているのは、
狩野元信展、鈴木春信展、そしてボストン美術館の至宝展に出ている英一蝶の涅槃図です。
日本美術が好きになったおかげで、
学生時代、あれほど大嫌いだった“日本史”も今では興味津々です。
(あ〜学生時代になぜ好きになれなかったのだろう…😭)
そんなわけで、最近見た企画展も日本画多めです。
山種美術館【上村松園ー美人画の精華ー】展
美人画好きにはたまりません。
上村松園、鈴木春信、菱田春草、伊東深水、月岡芳年、奥村土牛…
片岡球子の描いた北斎の娘に、橋本明治の舞妓さんも大好きです。
「女性は美しければよい、という気持ちで描いたことは一度もない。一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願するところのものである。」上村松園
そして、こちらは根津美術館。
何と言っても重要文化財の『金剛界八十一尊曼荼羅』が素晴らしかったです。
しばらく見ているうちに、インドの現代アーティスト N.S.ハルシャを思い出しました。
そういえば、曼荼羅はインドから伝わったものですものね。
とは言え、この曼荼羅は、9世紀に入唐した円仁が13世紀に転写したもの。
そんなに昔のものなのに、現代アートの要素が多分に含まれている、
いや、本当はその逆で、これら昔のものが現代アートの基盤になっている、といった方が正しいのだろうけれど、
どちらにしても、曼荼羅は今見ても全く古くない、むしろ新しい!と思いました。
日本の美には雨が似合います。
展示室を出た瞬間、目に飛び込んできた外の緑はあまりにも鮮やかで、
そうだ、現世だって美しいのだ、と思い出しました。
開催中の企画展【ほとけを支えるー蓮華・霊獣・天部・邪鬼ー】展は、10月22日(日)までです。