船越桂 私の中のスフィンクス展
行きたい行きたいと思っているうちに、あっという間に終了間際!
というわけで滑り込んできました。
三重県立美術館。
ただ、今回は、そもそも美術館の閉館間際に滑り込む予定で向かったら、
うっかり電車で寝過ごしてしまい、急行で2駅先まで行ってしまうという、あってはならない凡ミスの為、
泣く泣く、東京で既に見ていたフリオゴンザレス展は諦めました…
なんてこと…( ;´Д`)
もういっその事、仕切り直しかと思ったけれど、さすがに津まで来てしまっていたため、気を取り直して、急ぎ足で向かったのであります。
何度も深呼吸してしまう美術館です。
そして、お目当の船越桂さんの“私の中のスフィンクス”展へ。
皆さんも、1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
この印象的な木彫半身像。
大理石の玉眼がとにかく印象的で、
いつどこで出会っても、しばらく息を飲んで凝視してしまいます。
今回は、吹き出しの言葉も思いつきやすいのではないでしょうか。
限りなく人間に近いこと。
ぎょっとするほど、人間味を帯びているのに、
人間ではありえない特徴も必ずひとつ持っています。
なーんて、ひとり心の中での会話も楽しみつつ、じっくり堪能してきました!(笑)
最後の耳が生えているイケメン君は、船越さんの代表的なモチーフである、スフィンクス。
常に、限りなく人間的でありながらどこか異質な船越さんの作品。
中性であり、動物と人間の体を持つスフィンクスは、中でも特に異彩を放っています。
いつも、彫刻たちにじっと見つめられているようでいて、
よく見ると、私のことなど見つめられていないように見えることが不思議でならなかったのですが、
これは、左右の眼を、少しだけ外側に開き気味に付けているからなのだそうです。
そのため、目が合わないようになっているんだとか!
なるほど~!
「遠くを見つめる目は、内面を見つめる目」
そうご本人がおっしゃる通り、
彼らに見つめられると、私自身の内面をえぐられているようで、
お前は今どこにいるんだ?と言われているようで、
思わず、いつも逃げ腰になってしまいます。
冷静に、ただただ全てを見通しているかのような彼らの瞳は崇高で、
“私の中のスフィンクス”を見つめる貴重な時間を与えてくれる気がします。
船越桂 私の中のスフィンクス展、フリオ・ゴンサレス展共に、今週末4月10日(日)までの開催ですので、お近くの方は是非お見逃しなく~!