
知っている人はとっても少ないと思う、超マイナー作家さん。
実はこれ、紹介しようかどうか、迷ったんだけど
コミケ前のドサクサに紛れてやっちゃおう。
今のところ、コミックはダイヤモンドからの「視線浴」
アクアからの「愛玩王子」の二冊しかない。
この2冊分の話は、その昔刊行されていた
マニアックな「絶対麗奴」という雑誌に発表されたもの。
このアンソロジーは、ちょっと過激でSМチックなものばかり掲載。
20数冊発刊された後、廃刊。
ところが、執筆陣が結構そろっていたので、
その後オークションで高値取引された。
今は、人気作家さんの分はあちこちの出版社から
コミックス刊行されたから、落ち着いたけどね。
で、もちろん私はもっていたんだけど、この「山田幸子」さん狙い。
一番最初に読んだのは、1998年の「小説イマージュクラブ」(これも今は廃刊)
同人誌紹介のコーナー。
…… 衝撃だった!!
一般的なBLとは全然違って、1×1ではなく、ほとんどが1×多。
そして、とっても「被虐的」、なんだけど痛いのは無し。
スカはありだけど、描き方は汚くないので腐女子的にはオッケーだと思う。
絵柄がレトロでどこか懐かしいんだけど、古くはない。
そして、私の苦手な「痛い」のがない。
身体的にも、心情的にも痛いのが苦手なので
そこは大きなポイント。
一人を大勢が … というシチュエーションが多いんだけど
受けは完全に「大勢に見られたり辱められたりすることが快感」
そして、それによって「自我が解放される」
ので、段々と「周囲が一人に奉仕」しているように見えてくる。
そして、1×1でも、1×多でも、そこに必ず「愛」がある。
これもポイント。
エロ度は、私の蔵書の中でもトップレベル。
でも、あくまでも好みの問題で、駄目な人は駄目だと思う。
イベントには必ず出てくれて、2年に1回くらい新刊出してくれる。
同人誌も分厚くて、読み応えあり。
エロなしで完全耽美なものもある。
でも、すべてハッピーエンド(ある意味)なので、後味はいい。
私はイベントのたびに必ず行くけど、
友達に「買って」と頼まれたことはないので
やっぱりマイナー(笑)
どういうストーリーかはね~、ここでは書けない。
「甘美なSМストーリー」
「BLハードSM界の異才」
と、紹介文にはある。
このコミックス、書店ではもうないだろうけど、
アマゾンや古本屋さんでは、入手可能。
「視線浴」はヤフーの立ち読みでもあるみたい。
ビーボーイのアンソロジー(ハードプレイ特集)や、
麗人の季刊にも掲載されたことはあるんだけど、
最近は、もっぱら同人誌のみ。
まあ、作品が作品だけに、掲載誌を選ぶんだろうけど
「花音」や「ルチル」なんか絶対無理だし(笑)
せめて年一くらいで、どこかで発表してくれないかと思う。
短編ばかりだけど、まとまりはものすごくいいし、
ページ数の倍くらいの広がりを感じる。
クラシカルな雰囲気で、静かな高揚感。
誰か、この良さがわかるお友だちができないかな~。
もう10年以上、ひそかに応援している私なの。