フェイス・オフ 【小川いら】 | はすののブログ

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フェイス・オフ   花丸・桜祭り 


友人間ではルチルからの近刊「獅子座の男」「太陽を抱く男」が評判がいい。

トジツキさんの絵が苦手だから、私としてはイマイチ乗り切れなかった作品ながら、

レオのオレ様ぶりと、バンビのけなげっぷり(依存症?とも思える程)はツボ。

小川テイストだと暴力シーンやエッチシーンも妙に明るいが、

やっていることはメチャメチャ鬼畜!!   … 嫌いじゃないけどね。


「胸にしまっておけよ」のほうは、残念ながらイラストも内容も殆ど印象に残っていない。

小川作品には時々こういうのがあるのよね……まあ、私の嗜好に問題があるともいえるが……



ところが、この  「フェイス・オフ」は★5つ

北畠さんのイラストのおかげもあるけど  (BL作品ってほんとにビジュアルの力が大きい!)

「恋心」や「迷い猫」「雨がやんだら」などと通じる、私の好みの小川作品。


教授と気ままな身体の関係を持ち、好きな研究をしながら誰とも深くかかわる事無く、

静かに時を過ごすことだけが望みの、近づきがたい雰囲気を持つ美貌の大学院生 倖弥(受)


倖弥に一目惚れして、ブルドーザー並みにがむしゃらに追いかけまくる高校生 篤大(攻)



この高校生が只者じゃない。

アイスホッケー選手として将来を嘱望されている、超前向きで、脳みそまで筋肉質な大型犬属性。

断られても、断られても脳内で勝手に変換して、倖弥を自分のペースに巻き込んでしまう。



こんなの嫌いな人間だったら、超勘違い男の付き纏いで、立派な「明るいストーカー」なんだけど

まあこれが妙に憎めなくて、読んでいて口元が綻んでくるような可愛いワンコ。

相手の迷惑顧みず、嬉しさの余り押し倒し、乗っかり、顔中よだれだらけにして舐めまくる

「ニューファンドランド犬」?「グレートデン」?「アラスカンマラミュート」?

エッチまでもっていく、その強引さ、ちゃっかりブリも大いに笑える。




しっかし名義が違うだけで、ストーカーチックな執着を書いても

これほどテイストの違う作品に仕上げるなんて …… 小川さん凄すぎる。



人間に対して興味も関心も無く、自分さえも好きじゃなかった「アイス・ドール」が

氷を制する最強のホッケー選手に融かされていくなんて、遊び心もたっぷり。



ちょっぴり可哀想なのは、倖弥を長年可愛がっていた教授なんだけど……

まあ倖弥を見くびっていたというか、もったいぶりすぎていたというか、計算違いだったのね。

この教授もなかなか良い男で、ちょっと、いや、ものすごーーーーくもったいない。





ただ、教授のような、大人で包容力たっぷりで、自分の美学一番なナルシスティックな攻め氏には、

もうちょっとおばかさんで、眼が離せないような愛玩系受ちゃんの方が合っているのかも。




この作品、小冊子全員サービスの対象作品で、コースは2種類(赤コース・黒コース)




赤コース   蓮川愛(表紙)あすま理彩・魚谷しおり・小川いら・花郎藤子・真船るのあ
        水崎夢見・樹要


黒コース   樹要(表紙)鈴木あみ・西野花・真船るのあ・水月真兎・水戸泉・せら




花丸は【吉田珠姫】石黒シリーズ、【きたざわ尋子】時々書く【雪代鞠絵】くらいしか

お目当てはいないけど、今回は対象外。


黒の【西野花】デビュー作「鎮守の杜の虜囚」はなかなか好みだったんだけど

他には惹かれないし…


ってことで、今回は表紙の【蓮川】、【小川】【魚谷】狙いで赤コースに応募してみた。