かがみの孤城 | 永い言い訳

永い言い訳

母と娘の二人暮らしから、ステップファミリーへ
悲喜交々、日々の記録です。

『かがみの孤城』



読了。




2018年の本屋大賞受賞作です。






本屋大賞は読みやすい反面

商業的な匂いがすることもあり

好きになれない賞でしたが




これはノン商業的スメル!

ただただ読んで欲しいという

書店員さんの気持ちが反映されてるのが

よく分かる本でした。





不登校の子どもたちを題材にしたお話。





鏡が光るとか異世界とかオオカミとか

ファンタジックな設定は

あまり好きではないんですが

今回はその苦手意識を上回る

子どもたちの生きづらさの描写が

心を震わせました。






クラスの中心ではなかった

多くの「その他大勢」だった人には

そこに漂う空気感がきっと分かる。

真田美織みたいな子はどこにでもいる。





大人になればそれが全てではないとわかることが、中学生の頃には悲しいくらいに世界の全てであって

その狭い世界で傷つかないように

一生懸命に生きてるんだよなぁ、、






深く共感するのは

自分の居場所がここだけではないと思えることが、何より救いになるということ。






最後に明かされる巧妙なカラクリも

その少し前から「もしかして?」と

思わせる描写があって

どんどん伏線回収されていくのも爽快キラキラ




子どもたちは皆んな

優しくない現実を抱えてたりもしますが

最後は希望に満ちた気持ちで

読み終えました。






いつか娘に読んで欲しいなぁむらさき音符



★★★★★