私の妊娠が分かったときから、大輝はずっと、
お腹の子は男の子だ、と強く確信していたみたいです。
なので、お腹に向かっていつも
「小輝、小輝」と呼びかけ、それが胎児名になってしまいました。
小輝は、7カ月過ぎまで逆子というか、横子だったので
なかなか、性別がはっきりせず、
主治医の先生も、
「うーん。なんともいえないなあ。強いて言うなら男の子かなあ。
だけど責任取れないですよ」
というのが何回か続きました。
ところが、小輝の逆子が治ったとたん、
性別は90%以上の確率で女の子だと分かり、
診察について来ていた大輝は、顔色を変えました。
「女の子って確実ですか」
「生まれてみたら男ということはありませんか」
と先生に詰め寄る始末。
病院を出てからの大輝は、それはそれは
みたことのないほど落ち込んでました。
たまりかねて、
「どっちだっていいじゃない。
一時期は入院までしたんだよ。無事に育ってることを喜んだら」
と言ってみましたが
いつもは前向きな大輝にしてはめずらしく
「ショックだったんだよ。男の子がよかった。
今日一日くらい落ち込ませてくれてもいいでしょ」
と肩を落としてしまいました。
「次に男の子をがんばるしかない。でもまた女だったら
自殺ものだ」
などとエンギでもないことまで口走る始末・・・
まる一日たってからはあきらめついたというか
「女の子でもいいよね」と
自分に言い聞かせてましたけどね![]()
そんな落ち込む大輝に、中国の友達がこんな話をしてくれました。
中国では、今は男の子を持つと、いい家を買ってあげたり、
お金がかかって大変だ。だから、男の子のことは
「開発銀行」「建設銀行」という。
女の子は、いい旦那さんを見つけて、お嫁にいければ
玉の輿になるから「招商銀行」といって
女の子の方が喜ばれるんだ、と。
実際中国の人口は男子の方が多い状態なのを見ても
きっと女の子を産んだおうちへのなぐさめのように思われますが・・・
ちなみに、小輝が生まれた当日から、看護師さんにも返そうとせず
面会時間終了までずっと抱っこしていたのは大輝です。。。
今ではすっかり娘にメロメロだったりするわけです。