第20回 ロングバレルの効果 | イナギFIVE-0 エアガンライフ

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 購入したスペツナアームズのエッジ、私の好きなサプレッサー付きのSDタイプだが、インナーバレルがサプレッサーの先端付近まできている。



 なんでこういうことをするのだろう。サイズに合わせた短いバレルを作るのが面倒くさい? まあ、おそらくは、初速を稼ぐためか、集弾性能を上げるためだろう。


 私はインナーバレルは、長いとネガの部分の方が大きいと思う。ここでいう(長い)とは、加速シリンダーで考えて適合の最長サイズ、36cmくらいとしておこう。


 以下は私が考察するもので、確証があるというものではない。


考察

 加速シリンダーの容量内であれば、インナーバレルは長い方が初速は上がる。しかし、これはホップがかかってない開放の時のこと。それがホップ適正となると、長い方がいいとは限らない。


 例えば、インナーバレル長36cmのM4A1と、18cmのパトリオットがあったとする。メカボは同一。0.2開放初速が、M4が90、ペトリが80とする。この差がなぜ生じるかといえば、ホップ開放では、M4は長いバレルの中をピストンが押し出す空気で長い距離押され続けることで十分に加速する。ペトリは加速する距離が短いから、速度が出る前に加速が終わってしまう。例えるなら自転車で坂道を下るようなものだ。坂が長い方がスピードが出る。


 一方、私が言うところの実戦弾速、0.25ホップ適正の場合、実はBB弾を押し出す仕組みは全く違ってくる。この場合、ピストンが空気を押し出そうとしても、ホップの突起に0.25の重い弾がつっかかって、すぐには発射出来ない。するとシリンダー内の空気が圧縮されて、内圧が高まる。やがて内圧が勝り、弾が発射されるわけだが、この時は高圧になっている空気に一気に弾かれるように弾は飛び出す。流速と言われている現象だ。先の自転車の例で言えば、背中をどんと押されたようなもの。加速する距離は必要ないから、はじき出された時点での弾速はバレル長に関係なく同一だ。


 ただ、結果としての初速は、おそらくM4で78、ペトリでは82くらいだろう。M4は大幅ダウン、逆にペトリは開放初速を超えてしまう可能性がある。どうしてこうなるかといえば、どちらもチャンバーからはじき出された直後は初速は同じ。おそらく85くらい、けっこう出ていると思う。しかしM4では、インナーバレルが長いから中を通過する際のバレル内壁との摩擦が大きくなる。それで速度が落ちる。ペトリの方は、バレルが短いから、それほど抵抗を受けずに速度をたもったまま銃口から発射されていく。インナーバレルが短い方が実戦弾速でのドロップが小さいのはこういった理由による。


 ちなみに、ホップ開放の時には内壁との摩擦はあまり発生しない。ホップ回転がかかってないからだ。ホップをかけると、押しゴムという抵抗に引っかかるわけで、その際に弾に上下の暴れが発生する。そのため、内壁との摩擦が生じる。


 ただ、その暴れも次第に収束していく。弾と内壁のわずかな隙間を空気が流れていき、次第に弾をバレル中央にセットしていくからだ。これはもちろん、バレル長が長い方が収束がよく収まるし、よりバレルの中央に弾がセットされていく。つまり、弾速は落ちるが、集弾性は高まるということだ。ロングインナーバレルの利点は、この集弾性が高いという点にある。


 とはいえ、メリット、デメリットを比べると、私はロングインナーバレルは選ばない。開放初速から実戦弾速へのドロップが比較的少なく、集弾性もそこそこ出ている20cmくらいの長さがちょうどいいと考える。


スペツナアームズ エッジ

 というような理由で、スペツナアームズの30cmの出っ張っているインナーバレルを20cmくらいに替えようと考えた。サプレッサーも効くようにして、発射時の高音を抑えたいし。ところが、実射したところ、30cmでもドロップは小さく十分に許容範囲。また30cmの長さのためか、集弾性もそこそこいい。これなら特段交換する必要はないとなった。


 むしろ、この点を伸ばしてあげて、電動スナイパーにしよう。現在はicsプレアドールを電動スナイパーに仕立ててるが、これちょっともったいない。軽いし作動はいいし、プリコックだして、ガンガン攻めていきたい銃だ。スペツナはそれらの点で劣るし、あまり特徴がない。だったら電動スナイパーにして活用しよう。このプロジェクト、進めていこうと思う。