空を編む
散りゆく花弁 みおくって
芽吹く青葉に たわむ糸
雨を編む
こぼれた空の ドロップス
ひろいあつめて むすぶ糸
虹を編む
クリアガラスに とじこめた
光のレース つむぐ糸
空を見上げる君は
さながらベールをまとう6月の花嫁
君に幸せがたくさん訪れますように
届かぬ祈りを込めて 僕は糸を編み続ける…
晴れ間がさしたベランダには、
雨粒をたっぷり蓄えた
たくさんの蜘蛛の巣がゆれていた
「ひぃっ!
なんでここだけ蜘蛛の巣だらけなの?
まさか蜘蛛に呪われてるとか。
いつも雨の日になると、最悪!」