昔、大好きだった子がいて、唯一、小中高と同じでした。
しかも高校では同じ中学出身は自分と二人だけでした。
家も歩いて5分かからないところで、親同士も知り合いで、普通に仲良しでした。
と言うより、恋愛感情を表に出すことなく過ごしていきました。

高校三年でお互い免許を取り、親の車で遊んでました。

夏に大きなお祭りがあり、その三日前の夜中に彼女が家を訪れ、『友達の家に車を取りに行きたいから付き合って』と言われて、その車中で待ち合わせの約束をしました。

しかし、彼女はお祭り当日に交通事故で亡くなりました。

それから、すでに何年も経ち、自分はその間、関東にいたので、久しぶりに地元に帰り、線香をあげに行きました。

自分が帰った後、友達が線香をあげに行った時に、そこのお母さんが
『あの子はね、いつも私に【私、ハッシーが大好きでたまらない】って言ってたんだよ』


切ない気持ちと、

『おまえ何でその時言わなかったんだよズルイよ』

『お母さんは気をつかって言わなかったんだろうな』
『自分がまた、悲しむから未だに、自分には言えないんだろうな』
って思った。

人生の涙の半分をそこで使ってしまいました。