ギャングアワー | 葉ぼたんのブログ

葉ぼたんのブログ

ブログの説明を入力します。

佐野瑞樹さん主催のシットコムによる「ギャングアワー」観てきました。シットコムは、瑞樹さんがご自身の脚本を使い、お客さんの層が広がるよう低価格の座席を作ったり、ご贔屓キャストへのチップを贈れるようにしたり、いろいろ工夫して運営しています。

瑞樹さんの作品はどれも面白いけれど、「言えないアメージングファミリー」「リバースヒストリカ」そしてこの「ギャングアワー」は、私の推す三大作品です。

今回、瑞樹さんが三鷹さんを演じるという事で、観に行って来ました。場所は、ルートシアター。新しい小劇場で西武線の東長崎駅近くにあります。小劇場らしくキャストとの距離が近くて臨場感に溢れた舞台でした。


ギャングの下っぱである大崎と赤羽は、指示された誘拐のターゲットを間違えて拉致してしまう。青ざめた二人は、なんとか組織の人たちにバレないように誤魔化そうとする。バレてしまったら、規則にうるさいボスの三鷹さんに消されてしまうからだ。

また、二人は誘拐した田中に目隠しをするのを忘れてしまっていた。ギャングたちの顔を見てしまったことで、田中も消される運命になる。

大崎、赤羽、田中は、自分達の命を守るため、タッグを組むことになった。作戦を立ててなんとかやり過ごすことにした。そのためには協力者が必要で、二人の先輩である渋谷に打ち明けるが....


渋谷役は、平田裕一郎くん。元テニミュの海堂です。その後も何回か観たけれど、なんの作品だったか思い出せない。(お馬鹿頭でごめんなさい) 今回歴代渋谷の中で、一番イケメンで優しそうな感じがしました。

三鷹役が瑞樹さん。三鷹といえば、毛皮のコートを着ているイメージが強いのですが、今回は普通のコートでした。それでもボスの貫禄はありました。三鷹は、全く笑わず、戦うと強いオーラを身に纏っている役どころです。瑞樹さんの天性のコメディアン振りを日頃観ているので、「こんな役も似合うんだ」と新鮮でした。

鮫洲役は十倉太一さんという役者さんでした。初見でした。西部劇のようなハットを被り、やせ形で眼光鋭く、いかにもアウトロー的な雰囲気を出して演技をされてました。さとちゃんの鮫洲もクレージーで大好きなのですが、今回の十倉さんは一目見て「危ない人」でした。

前にシットコムのツイッターで、瑞樹さんが質問に答えてくれるコーナーがあり、そのときに「鮫洲はあの後、復讐しにいきますか?」と聞いたら、「どうですかね。鮫洲は渋谷が結構本気で気に入っているんです。」と答えてもらったことがあります。

今回は、間違いなく渋谷に復讐するタイプの鮫洲でした。すごい粘着質の鮫洲ver.でした。


印象に残ったのは、ホームレス役の石倉良信さん。滑舌のよい聞き取りやすい台詞回し。途中刑事を演じるシーンがあるのですが、「あれ?本物の刑事?」と思うほどの演技。そしてコメディらしいテンポのよい芝居。流石でした。石倉さんは、以前からpnishの舞台によく出演されていて、それぞれよい味を出されてましたが、年を重ねても素晴らしい演技をする役者さんだと思いました。

また、田中役が岩田裕耳さん。恋するアンチヒーローの緑役の人ですね。最初わからなくて「良い声だなあ」と思って見ていた途中で気が付きました。演技も安定感があり、最初に人質でおどおどしている演技から次第にイニシアティブをとっていく変化は、流石でした。

赤羽役の渡辺隼斗さんは、初見でした。うざい赤羽役を見事に演じていて、田中が「バカバネ!」と呼ぶシーンに、同じ気持ちになりました(笑)。渡辺さんは、アクション指導もしていたそうです。そちらの方面で実力のある方なのかもしれません。三鷹と鮫洲の戦闘は、結構リアルな殴り合いでした。


今回、客席には男性の方もいらしていました。このストーリーなら、男性が見ても面白いと思います。私を含め低価格で見せていただきありがとうございました。終演後、キャストの裏の動きを説明するという特別なステージがありましたが、私は見ないで帰りました。時間があれば見たかったです。


ご興味のあるかたはぜひどうぞ。ルートシアターにて、4月28日まで上演中。当日券もあるそうです。

次作は7月にリバースヒストリカを上演するそうです。そちらも楽しみです。