皆さん、こんにちは！！
今日は強迫性障害から回復するためのヒントとして
「正しい目標設定」
というテーマでお話をしようと思います。
強迫性障害になると‥
・汚れているのではないか？
・鍵を締め忘れたのではないか？
・誰かを傷つけたのではないか？
などなど
考えたくもない不安や強迫観念が次々と浮かんできますよね。
それで、強迫性障害で悩む方は誰しもこのように思うはずです
「この不安、恐怖、心配、強迫観念さえなければ‥
これらが心の中からすべてなくなったらよいのに‥」
とこのように考えると思います。
しかし、このように不安、強迫観念を
・気にしないようにしよう。
・意識しないようにしよう。
・すべてなくしてしまおう。
思えば思うほどに、逆に強力な強迫観念が浮かび
どうしても強迫行為をしてしまうという状況に追い込まれてしまうのです。
なぜそのようになるかというと‥
それはちょっと難しい言葉ですが
不安が不安を呼ぶ
「精神交互作用」という心の動きがあるからです。
不安や強迫観念を自分の中から
なくそう！無視しよう！気にしないようにしよう！
という姿勢で強迫観念に立ち向かうと
この不安が不安を呼ぶ心の作用が働いて、
実は余計に気になってしまう‥
とらわれてしまう‥
という心の法則があるのです。
例えばですが
今、ペンやスマホなど何か手に持ったとして
それを意識しないようにしよう、気にしないようにしようと
強く意識しながら自分の視線から遠ざけようとしてみて下さい。
おそらく「意識しないようにしよう」と意識していることで
どれほど視界から遠ざけようとしても
どうしても視界の中に入ってしまいますよね‥^^;
意識しないようにと努力した結果、
ますます意識してしまうということがあるのです。
ここで必要になる姿勢が
「あるがままに」という姿勢になります。
不安や心配、強迫観念は自分の中に当然生じるものだと思うことです。
そして、そのままの状態で自分にとって本当に必要な行動していくことです。
先ほどのスマホやペンの例でいうなら
逆にそれを手で持ったまま自分の体にくっつけてみてください。
そして、窓の外を見て、
例えば人や車、自然など何か動いている存在を見つけて
それがどんな様子なのか？どんな動きをしているのか？
じっくり観察してみてください。
するとどうでしょうか？
ちょっとした違和感はあるかもしれませんが、
手に持っているスマホやペンより、
窓の外の動いているものに関心が少なからず向いたのではないでしょうか？
(もし好きな芸能人でも通りかかろうものなら、手に何かを持っていたとしても、そちらに意識が全集中しますよね^^)
不安や強迫観念は、
意識しないように、気にしないようにすると
ますます意識し、大きくなってしまう性質があるので
それは自分の中に当然あるものだと考えることで
逆にそこにとらわれないようになって、
本来すべき行動に踏み出していくことが可能となるのです。
それでも、
洗浄や確認などの強迫行為をしないことによる
不安感や恐怖はしばらくは続くと思います。
しかし、そこで感じる不安は回復へ向けての少し苦い薬の役割を果たしてくれるのです。
そして、時間が立てば確実に不安は下がってきます。
まずは、何を目標にすればいいのか？というと、
その不安感、恐怖を感じたままでも
必要な行動を取ることができるというのが、
まず目指すべき姿になります。
この目標を間違えてはじめから、
「不安、強迫観念が全くない自分になろう」として
完全に自分の中から不安をなくそう、
考えないようにしよう、
意識しないようにしよう
という目標で動き出すと、実はいつまで経ってもゴールに辿りつくことができないのです。
不安、強迫観念はあってもよいと思って
不安なりに、苦しいなりに、気になりながらも
自分のすべきことがやってける自分になる。
という地点を必ず通っていく必要があるのです。
最終的なゴールとして考えていた
【第二段階】の不安や強迫観念のない自由な状態というのは
【第一段階】の不安や強迫観念はあっても大丈夫、もしあったとして自分の人生を生きていけるという姿勢で
実際に行動していった結果として、そこにたどり着くのです。
あくまで結果として‥というのがポイントですね。
そう、あくまで結果としてたどり着く段階なので、
そこは目標にしてはいけないのです。
【第一段階】の生き方を続けていって
いつの日か、ふと考えてみたら
本当に強迫観念を忘れて生きている【第二段階】にいる自分にふと気づく時がくるのです。
だからまずは、不安と強迫観念を持ったままでも
自分の人生を生きていけるようになること。
とても難しいし、大変だとは思いますが(^^;
ここをぜひ目指してみて下さい☆
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