漫画が大好きで
映画化には期待してなかったのですが
なんだよ……! 面白いじゃん……!
まさかあんなに笑って泣かされるとは!
ローマ人役のメインキャストがみんな日本人ってどうやるんだよと思ってましたが
なるほどね、日本語吹き替え版の感覚ね!
口の動きと聞こえるセリフが微妙にずれている、という演出で
意外にもすんなり受け入れられました。
後半どんどんそのずれがなくなっていったように思うのは、演出……?
それと古代ローマの街並みがなかなか説得力あって、それだけでぐっとくる。
邦画の予算でよくあれだけやったよ。
イタリアにある世界最大級の映画村的なオープンセットで撮ったのだとか。
なにより、ちりばめられる小ネタ大ネタの再現率・アレンジ率に
原作への愛があふれているのがよい。
そうでなくては。
そして濃ゆい役者陣。
むかし、ドラマのトリックの、メイン二人のお芝居が、
なんだか大げさな気がして、好きじゃなかったのだけど、
最近観た何作かでの阿部寛さんはどれもたいそう素敵。
目力あって絵になるから無口な役が映える映える。
堪能。
上戸彩さんもかわいかったです。
上戸彩はかわいいし演技が下手なわけじゃなさそうなのに、
なんか、B級映画にしか出ないのはなんでなんだろう。
いや、B級映画大好きなんですが。
しかし日本人の描き方がなんかすごい。ひどい。笑
ローマ人の視点ということなのか、
わざと醜悪に、愚かそうに、土人みたいに描かれているおじいちゃんたち……
方言やボケ具合なども誇張されて、なんかもうほんとひどい。
原作もまあ確かにそんな感じあったけど、
映像化されるとえぐくて鼻についた。
笹野高史氏はもっと素敵な使い方があったのではなかろうか。
でもだいすき。
ストーリーは漫画よりローマの覇権争いなどがわかりやすく、
でも映画らしくドラマチックにまとまっていて、
実は「?!?」だった原作のラストより好印象だったりしております。
うーん、もう一回観ちゃうな。